品川区議会第一回定例会報告 2月26日の本会議で共産党菊地貞二区議の「700名余の待機者の声に応え、都南病院跡地に特養ホームの増設を」の質問に、区が「都南病院跡地を購入し、ショートステイなどの介護施設をつくる」と答弁。特別養護老人ホーム建設とは答弁しなかったものの、都南病院跡地購入を決めさせたのは、署名運動と区民の切実な願いです。 6451筆の署名が品川区を動かす 菊地議員は、老健施設を3ヶ月ごとに転々とし、そのたびごとにストレスで体調を崩した例。透析をしながら90歳のお母さんを介護していた方が、共倒れになる前にと緊急に特養ホームを申し込んだが断られ、やむなく地方の有料老人ホームに借金をして入所させた例などを示し「特養ホームの増設は最優先の課題だ。都南病院の跡地につくるべきだ」とせまりました。 品川区は「特養ホームはつくらないが、都南病院の跡地に痴呆性高齢者のためのグループホームやショートステイ、デイサービスなどの介護施設をつくる方向で検討している」と答弁しました。 今まで共産党が「都南病院の跡地に特養ホームを」と何度求めてきても、区は「考えはございません」と冷たい答弁を繰り返してきました。昨年11月の民主党議員の「跡地利用の計画は」の質問にも、区長は「現時点で跡地利用の具体的な方針はございません」と答弁しています。 今回、特養ホームではありませんが、「高齢者の介護施設をつくる」と区の態度を変えさせたは6451筆もの署名運動の力です。 特養ホーム建設求める署名・・自民・公明・区民連合反対で不採択 3月2日、たくさんの傍聴者がつめかけ見守る中、厚生委員会で「都南病院の跡地に特養ホーム建設を求める」請願審査が行われました。 鈴木ひろ子区議(共)と、私いいぬまは、720名を超える待機者の実態を区はつかんでいるのか質問しました。課長は担当者がつかんでいるといい、自分で答える事ができませんでした。 また、本会議で「必要な人は入れている」と答弁した部長は、ひと言も答えられませんでした。待機者の切実な実態をつかまずして何で必要な人は入れていると言えるのでしょうか。 質問で、特養ホーム・ケアホーム・グループホームは、生活の場として機能的には変わりはなく、料金が大きく違うことが浮き彫りになりました。待機者721名のうち、1ヶ月の利用料30万円もの西五反田ケアホームに申し込むことができたのはわずか22名です。区がこれから進めようとするグループホームは、月16〜17万円に対し、特養ホーム利用料は月5〜6万円。誰もが入れる特養ホームをつくることこそ行政に求められています。 区は、特養を作ると運営にお金がかかると言いますが、23区の中でも、15年度に9施設、17年度には7施設と次々に建設が進んでいます。保険料の値上げが必要とも言いましたが、品川区の介護保険会計では、15年度末、18億5千万円基金として貯金があります。今こそ区民のために使う時です。 審査は、共産党の2人が賛成。自民・公明・区民連合は意見表明もせず、反対をしました。 実現するまで大いに要求を出していきましょう。
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