中央環状品川線
心配です。喚気所の大気汚染 中央環状品川線については、2年前に概要を報告しましたが、換気所設置近くの方から、「その後どうなっているのか」と質問がありました。環境中心にお知らせします。 環境悪化をもたらす 中央環状線(全長46km)の南部、目黒区の大橋ジャンクションから八潮湾岸線までの9・4kmが、品川線です。山手通り、目黒川の地下13〜40mの深さにトンネルを掘って道路にしますので換気が必要です。西五反田7丁目、南品川4丁目、八潮1丁目付近3ヵ所に、高さ30〜50mの換気塔が建設されます。 道路ができれば、車が集まり環境負荷増大 過去の道路建設を見ると、建設後の車両通過量は、予測をはるかに上回り、大気汚染も深刻です。建設予定の路線上にある測定地点の二酸化窒素の数値を見ると、健康センター、八潮小学校屋上など環境基準を上回っています。五反田周辺では「五反田喘息」という言葉もあります。区の公害認定患者は、93年から5年間で1283人と倍化しています。健康被害が心配されて当然です。昨年11月出された環境影響評価では、「環境影響を回避または低減しているものと評価する」としていますが、本当に大丈夫なのでしょうか。報告によると、地下トンネルから排出される排気ガスを集塵装置のみで除塵してから上空高く吹き上げ、拡散させると説明しています。これでは、二酸化窒素や浮遊粒子状物質(SPM)対策は不十分。有害物質の除去とは言えません。 首都高速道路公団は、中央環状新宿線の換気所に、SPMと二酸化窒素を共に除去する装置の設置を公表。また板橋区大和町と大田区松原橋交差点には、汚染空気の脱硝、脱粒子に効果的な土壌脱硝実験施設が稼動しています。集塵装置のみは極めて時代遅れです。共産党は、総額4000億円税金を投入、交通渋滞を解決しないばかりか、区民の健康被害を増大する恐れのある道路計画の見直しを求めています。 |