第36回全国保育団体合同研究集会 in仙台
LD.ADHD.高機能自閉症児
正しい理解とサポートを

 「教室を立ち歩く子がいて、授業が成り立たない」多くの場合、保護者のしつけの問題や子どもの性格の問題、教師の力量不足との見方がされてきました。発達障害の早期発見・早期療育の体制作りが求められていると聞き、私も勉強したいと「LD、ADHD、高機能自閉症児の発達保障」の基礎講座を受講しました。

学習と行動に困難のある子どもの発達を保障するために

LD(学習障害)

 全般的に知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力にうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指す。原因として、中枢神経系になんらかの機能障害があると推定される。

ADHD(注意欠陥多動性障害)

 不注意、多動性、衝動性という三つの行動を特徴とする障害。学業や仕事での注意持続困難。離席や「しゃべりすぎ」などの運動の調節の困難。順番を待てないなど行動の抑制の困難がある。

高機能閉症

 自閉症も発達障害の一つ。定義では次の三つの行動が幼児期に見られると自閉症と診断される。
1.人との相互的なかかわりの難しさ
2.言語や身振りなどによるコミュニケーションの難しさ
3.興味や活動が制限され極端なこだわりが見られるので、想像力の障害などとも呼ばれる。「明らかな知的障害がない」自閉症を高機能自閉症と呼ぶ。

大切なのは、一人ひとりを知ること

 講師の別府悦子中部学院大学教授は、小中学校で関わった子ども達の状況を語りながら、「なぜ落ち着かないのか」「集団になじめない原因は何か」など一人ひとり違う子どもを理解する事に心砕いてと訴えました。

 刺激のコントロールのしにくいドナさんの例がわかりやすかったので紹介します。週刊誌を見ると、全てが頭に飛び込んでくる。街を歩く時には、サングラスをして、ヘッドホンをかけ信頼できる人と手をつないで歩くなど防御をしないと外出できないとの事。

 また岐阜県岐阜市での、発達相談員と保健師さんを始め、発達保障の最前線にいる人たちとの早期発見・早期療育の体制つくりが歩み始めている報告がありました。

特別な教育ニーズを満たす相談体制を

 子ども達の多くは学校で「特別な教育ニーズ」を認めてもらえず、他の子どもと一律に同じことを求められ、二次障害を起こすなど困難を抱えてるのが現実ではないでしょうか。具体的には友達関係が悪くなったり、自尊心を傷つけられ、劣等感を持つようになり学習に向かえなくなったり、拒否行動になってしまうことです。親も教師も支援する学校内外の教育相談体制の充実が不可欠です。

特別支援教育とは

 文部科学省は、これまでの「特殊教育」を転換しLD、ADHDなど通常学級にいて特別なニーズのある子どもへの対応を含む「特別支援教育」に踏み出そうとしています。しかし、この転換が子ども達の発達を保障するものになりうるのか、多くの疑問が現場の教師や親から出されています。それは、文科省が、現在障害児教育に支出されている財源を増やすことなく、物的、人的資源の再配分によって対応するとしているからです。つまりこれまでの障害児教育の蓄積を切り崩して、LD、ADHD等に振り分けることを意味しています。到底受け入れられるものではありません。


国鉄のうたごえ50周年記念
「鳴らせ!自由の号笛」
感動しました。

 8月29日(日)きゅうりあん大ホールいっぱいの声援を受け、国鉄労働者が、生きること、働くこと、闘うこと、歌うこと、手をつなごうと、力強いうたごえを響かせました。国鉄分割・民営化と闘い、JRの不当な採用差別事件を闘っている、男たちと支える家族のうたごえに、体中が痛くらるほど感動を覚えました。うたごえは文化です。

9月5日には品川音楽祭
10月7日には南部合唱団音楽祭

歌を大いに楽しみましょう。