区は、子と親と教師と地域の声を聞いて!
小中一貫教育を見直し 今こそ30人学級の導入を!

 品川区は06年、日野中学校と第二日野小学校を一緒にする小中一貫校を、翌年伊藤中と原小で2校目の一貫校を開設。更に一貫校と同じ教育内容を全公立小中学校に拡大すると発表、準備をすすめています。

2006年区内全校で小中一貫教育開始
「今以上の学力格差」・・・・・親・現場・識者から不安疑問続出

 区教育委員会が8月27日発表した小中一貫教育の主な内容は次の通りです。

  1. 現在の「6、3制」を「4、3、2制」(小学校1年〜4年、5年〜中学1年、中学2年〜3年)に変更
  2. 小1年から英語活動
  3. 国語、算数・数学科の授業時間増
  4. 市民科の創設
  5. 小5年からステップアップ学習を実施、習熟度別学習や課題選択学習をとり入れる

など。

毎日31字の漢字宿題

 学習指導要領で、漢字「書き」では、小6年までに825字、中3年までに1006字としています。ところが一貫教育では、小6の課題を小4までに、中3の課題を小5までに終えるとしています。

 9月17日、区議団主催の教育懇談会では、小2年生のお母さんから「小学2年生から毎日31文字の漢字プリントの宿題が出される。今でも宿題の山。さらに増えるなんて」小学校の先生から「金曜日の4時間目となると、一週間の疲れがピークで授業に集中できなくなる」と出されました。一貫教育の教育課程は更に授業時間が増えます。

教育学的に見て多くの疑問・・・・佐貫浩法政大教授

 区内在住の教授から、問題五点と慎重な検討を求める論文が届いています。

 第一に、9年間の教育を、4・3・2に区分する教育学的根拠が何も見示されていない。

 第二に、4年生まで[読み書き計算の徹底]、5年生からを[個性・能力の伸張を図る学習]としている。しかし小学生の最初から基礎をたたき込むような形では、子どもの学習嫌いを克服できない。

 第五に、「中学校の先取り」する教育課程、エリート用の「高度」な内容を教えることは、もし入学生徒を選抜するのでないとしたら、率直に言って落ちこぼれを多く生み出すことにつながることになる。(詳しくは区議団HPを)

来年度から45道府県が少人数学級実施

 少人数学級の計画がないのは香川県と東京都のみ。都議会議員と力を合わせ、一刻も早く「30人学級」実現したいです。都区に申入れもしています。


国連子どもの権利条約委員会は、今年1月日本政府に対し、2回目の勧告を行なっています。

〈教育制度の競争主義的性格〉

締結国における高度に競争的な教育制度並びにそれが児童の身体的及び精神的健康に与える否定的な影響に鑑み、委員会は、締結国が、条約に照らしー中略ー、過度なストレス及び登校拒否を予防し、これと闘うために適切な措置をとることを勧告する。