介護保険大改悪のねらい
利用制限!負担増!
ヘルパーステイション実態調査

H12年始まった介護保険が5年後の見直しをしています。5月10日衆議院本会議は介護改悪法案を自民、公明、民主の賛成で可決。政府の本音は「サービスの抑制と負担増」。どのような影響が出るのか調査を始めました。今回は中小事業者編です。

「昨年の黒字は2ヶ月のみ」
「介護保険とっくに破綻している」

在宅介護を支えるヘルパー派遣の事業者を5ヵ所訪問しました。新制度の影響調査だったのですが、実態にあわない保険制度の問題点を認識して帰ってきました。

「玄関のガラスを拭いてほしい」介護保険外でできない

介護保険は、利用範囲が厳しく制限されています。大掃除の時期、一人暮らしの方が玄関など汚れが気になって頼んでも、できない事になっています。通院介助は、一度に内科や整形外科など受診し時間がかかっても、最高2時間しか認められず、待ち時間はボランテイア。など利用者の願いに沿った保険になっていないため、業者は努力していますが収入にはならない。

時間給、出来高払いでは生活できない

ヘルパーの移動時間、報告書作成、待機時間に賃金が支払われるのは当然です。しかし介護保険から事業者に支払われる介護報酬が実状にあっていないため、ヘルパーは8割が非正規、その7割が月10万円以下。良いヘルパーさん確保のため努力している事業者は赤字続きです。

政府の見直し法案
(1)要支援など軽度者の在宅 サービス利用を制限
(2)介護施設の部屋代・食費を 保険外とし全額自己負担 に
(3)「見直し」しても保険料 は大幅アップ

(1)については、介護予防を新たに組み入れますが、要支援、要介護1の方は、介護予防中心にしてヘルパーやデイサービスの利用を制限しようとしています。
事業所は、法案審議中で、区の説明では内容が解からないとしながらも、
「一人暮らし(家族が働いていて日中独居の方も含め)の方の家事援助は、減らせない。いつどうなるかわからない。サービス外の時間も気にしている」
「利用者さんが人間らしく生きられ、ヘルパーも生活ができ、やりがいのある仕事にしたい」と語ってくれました。

国庫負担の引き上げ求めています・・・共産党

介護保険が実態に合わない原因は、政府が国庫負担の割合を50%から25%に引き下げたからです。今回の見直しは更に国の支出を減らし国民負担を増やす大改悪です。税金の無駄使いはたくさんあります。介護保険改善のために使わせましょう。