終戦60周年を迎えて
平和のための戦争展「今伝えておかなければ風化してしまう」

22回目の品川戦争展は迫力がありました。「絵で見る品川の空襲展」とトーク「空襲の体験を語る」は、戦争体験者の「今、伝えておかなければ」の思いをずっしりと感じました。

「日本人は歴史を知らなすぎる」・・NHK番組でのアジア人の発言

8月14日大井町、区民ギャラリーに出かけました。小島義一氏は戦争中、西中延に在住。空襲体験を絵に残そうと以前から考えていたけれども描けず、6年前からやっとの思いで描き始めたそうです。今年戦争展に寄贈された60枚に及ぶ展示となりました。立会川に浮かぶ人人人、学校の校庭で山のような遺体を焼く光景、思い出したくない惨状を一枚一枚伝えてくださり作者の思いが伝わりました。

空襲体験では、「布団をかぶり貯水槽に浸かって助かった。死体をまたぎながら川を渡り田舎に避難した。やけどで「痛いよー殺して」と叫ぶ声、空襲の惨状は死ぬまで忘れられない。80歳残り少ない人生を、戦争は絶対にダメと生きて行きたい」の言葉。また「戦争はいやだといえる内に言っておかないと気がついたときには言えない状況になってしまう」の言葉が耳に残りました。

NHK「日本の、これから」を見て

日本の近現代史を学校で学んでいない日本人が多いことが論議の中で明らかになりました。自国の歴史を客観的に学び、交流することで今後の国際社会の平和が築かれていくのではないでしょうか。

特に過去の侵略戦争の事実にどう向き合うかが問題となっていると考えます。国連は、ドイツ・イタリアがヨーロッパで行った戦争も、日本がアジアで行った戦争も、侵略戦争と植民地支配であると断罪し、二度と再び起こさないよう、平和のルールをつくりました。

日本国憲法の原点は

日本国憲法前文には「日本国民は、・・・・政府の行為によって再び戦争の惨禍が起きることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、ここに憲法を確定する」と明記されています。

ところが、小泉首相が靖国神社参拝をしたり、新しい歴史教科書が文科省の検定を通ったなど、日本の政治は、歴史を逆行していると世界各国から批判の的になっています。なぜなのでしょうか。

戦後政治を見れば明らかです。A級戦犯として有罪判決を受けた政治家、戦犯容疑者がその後の歴代内閣で政治の中枢で働らいてきました。「日本の戦争は正しかった」「戦犯は濡れ衣」と「侵略戦争肯定」派の人脈が脈々と続き、2世3世議員へと受け継がれているのです。これが日本の政治の実態です。

ヒトラーの戦争の評価は?

ドイツと比較をすると明らかです。

戦争終結40周年、ワイツゼッカー大統領(当時)が、ヒトラー・ドイツが行った侵略と他民族抑圧を厳しい言葉で告発し、ドイツ国民が負うべき国民的な責任があることを明確に表明し、国民の合意としています。

共産党の3つの提案

過去の侵略戦争にどのように向きあうのかが日本の外交で重要です。共産党の不破議長が5月12日時局演説会の中で「日本外交のゆきづまりをどう打開するか」提案していますので紹介します。

小泉首相は、

(1)任期中、靖国参拝はきっぱりやめるべき。

(2)「植民地支配と侵略」への反省の立場を、教科書に誠実かつ真剣に反映させること

(3)対アジア外交の平和の大戦略を打ち立て実行することと3つの提案をしました。

長々と書きましたが、これからご一緒に歴史を学び、戦争への道に歯止めをかけましょう。

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問い合わせ先

まちづくり事業部建築課計画調査

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