第52回母親大会@n長野 アンデルセンの世界一幸福な国に学ぶ 1954年平塚らいてうさんが「思想、信条、人種の別なく原子戦争の危険から子どもの命を守る母親の大会を」と訴えてから52年。今こそ、命を守る行動を前に進めましょう。新婦人の仲間と参加し元気をもらってきました。 分科会デンマークの子育て・人育ち 講師 澤渡夏代ブラント
人が大切にされない事件が多発する日本。どうしたら幸せな子育てができるのか。以前読んだ本のタイトルそのままの分科会に、目を輝かせて参加しました。スライドを見ながらの澤渡さんの言葉を紹介します。 生きるために、人として豊かに成長するように教育がある。競争や人と比べることはなく、8年生までテストはしない。向学心があれば無料で勉強ができる。一クラス20人に、担任は2人。不登校、引きこもりはいない。 家庭が幸せならば良い仕事ができる 週37時間労働、夕方4時は帰宅ラッシュ。家族と過ごすバカンスは年間最低5週間。休暇は人間の権利。企業が家庭を大切にするのは当たり前。 質の良い職人が、質の良い社会を作る 何となく高校や大学に行く人はいない。教育が職業につながっていて、自分で選んだ道に責任を持ち、仕事に誇りを持っている。 税金が高い。でも不満なし 国税は13〜32%。付加価値税が25%と高福祉高負担だけれども、税金が何に使われているかわかるので不満はない。選挙が近づくと熱心に政治談議。福祉の充実で生活の心配はなく、貯金は、夏とクリスマスのバカンスのために使う。 生活保護受給者にならないように、移民も含め教育に力を入れて、納税者になってもらうように援助している。まさに「人が資源」の福祉社会です。 以上、ほんの一部の紹介です。文化の違いはあるけれど、地球上どこでも、人を大切にする教育、政治はできる。私も努力を重ねていきたいです。 澤渡さんしめの言葉は、「どんどん新しい日本にしていく声を上げていただきたい」でした。記念講演澤地久枝さんの「二度と戦争を起こす訳にはいかない。一歩一ミリでも前に進もう」の言葉と共に私を後押ししてくれる刺激的な大会でした。 子どもは神様の贈り物。年寄りは芸術の賜物 以下講師著書の抜粋です。 自立した高齢者 自立した生活を可能にしているのは、「経済的」「身体的」「精神的」な問題に左右される。デンマークではすべての国民に公的老齢が支給され生活を保障しています。医療は公的医療なので本人負担はありません。高齢期を「第三の人生」と前向きに考えています。 自分で決める自分の生活(デンマークの民主主義) 「権利」と「自由」を基本においた「自分の人生を自分で決めることができる社会」をめざしている。デンマーク国民は「多くの情報を得て物事の決定に平等に参加し、それに対して自己責任を持つ」と言うプロセスを大事にし、そのスタイルは社会、職場、家庭に隅々まで浸透し、とりもなおさずデンマーク文化である。この「デモクラテイ」と言う言葉抜きでデンマーク社会の理解は容易ではない。 男女平等とは 北欧の男女平等は世界のトップクラス。男女同権が確立されていて、公私において男性と女性が同じレベルで人生を送ることが可能社会を意味している。 男女平等とは、女性だけが求めるのではなく、「同じステージに立つ」ことを目的としている。男性が家事や育児に参加することはごく一般的な姿で、共同で仕事を守り家庭を守っています。 社会の子 デンマークの夫婦は、妻の妊娠中または誕生後、保育課に乳児保育の席を申し込みます。デンマークの女性にとって、出産は人生の大事な出来事の一つであり、決して退職の理由にはなりません。夫婦は妊娠を確認した頃、子どもの施設保育を視野にいれ産休計画、産後の職場復帰の時期を決めます。乳児達は、母親または父親のもとで6ヶ月から1年過ごし、その後、乳児保育が始まるのが最近の傾向です。 |