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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2001年10月28日発行
第138号

 

年金は目減りするのに介護保険料は
2か月分で3,300円⇒6,600円

 65歳以上のお年寄りの介護保険料が10月から全額徴収になり、これまでの2倍になりました。15日は公的年金の支払い日。老齢・退職年金が月1万5,000円以上の人はこれまでの倍の保険料が天引きされ、年金の受け取り額が大幅に減りました。

減免措置制度創設も・・・
 受けられたのは121名

 「介護保険料が倍。医療費も上げるっていうんでしょ。蓄えを下ろしながらあと10年は大丈夫と思ってたけど、このペースじゃ持たないよ」 東大井にお住まいの、Aさんから電話があり、うかがって話を聞くと、介護保険料が引かれた年金振込通知を取り出し、厳しい家計のやりくりを話してくれました。住民税非課税という、低額の年金では、どんなに切り詰めても生活を維持する事は不可能という実態が改めて浮かび上がります。

年金は2ヵ月分で24万円
どうやって生活するの

 年金からアパート代や食費、公共料金などを除くと、ほとんど残りません。わずかな蓄えを切り崩していますが、病気になったときの事が心配でたまらないといいます。アパート代が42,000円、食費をきりつめて20,000円、定期的に病院に通わなくてはならない持病があります。「私の収入や貯蓄でも減額が受けれると助かるのだが・・・」といいます。

1,200名対象の減免措置・・・受けられたのは121名

 今年の3月定例会で全会派一致で可決された保険料減額の制度は、多くの区民から期待されていました。区の当初見込みの1,200名に対して適用者は121名という状況です。
 減額制度は対象用件が
(1)介護保険料の段階が第2段階(住民税非課税世帯)
(2)前年の収入合計が96万円以下(2人の場合は+48万円)
(3)預貯金が300万円未満
(4)居住用以外に土地や家屋を所有していない
(5)住民税を課税されている人に扶養されていないとなっています。以上の要件を満たした方に、月825円減額するというものです。
 減額制度は生活扶助しか基準にしていないため、121名という結果となりました。生活保護基準まで引き上げ、預貯金の300万円にしても、お年寄りが葬儀代や病気になった時のために食べるものも食べずに貯金しているというのが実態です。
 申し込みをした50名余りの方が申請を受理されていませんが、理由は本人が知らない間に子どもの扶養になっていたり、収入申告の間違いによるものだそうです。しかし、規準が低すぎる・・・・


 

“私が憲法だ”“9条は邪魔もの”
  参戦法案
小泉首相答弁を問う

 日本が戦後はじめて、現におこなわれている戦争に自衛隊を送り、参戦する報復戦争参加法案。小泉純一郎首相は、「日本は武力行使しない、戦闘参加しない。どこがいけないのか」と“じゅ文”のように繰り返し、法案は「憲法の範囲内」だと強弁し続けています。これほど憲法をないがしろにし、実態を偽った奇弁はありません。
 集団的自衛権の行使にあたるのではないかと聞かれても、武器・弾薬輸送の実態の問題を聞かれても、首相が「憲法の枠内」といえば「枠内」になり、「武力行使しない」といえば「しない」ことになる――こんな首相答弁について「『新釈 日本国憲法』『私が日本国憲法だ』・内閣総理大臣・小泉純一郎」と、皮肉る政治マンガも登場しました。
 しかし、小泉首相がいくら“じゅ文”を唱えようと、この法案で日本が憲法違反の集団的自衛権の行使、武力行使に乗り出そうとしている実態を隠すことはできません。NATO(北大西洋条約機構)が日本と同じ内容の兵たん支援を集団的自衛権として行使しようとしている1例をみても明らかです。