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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2001年12月23日発行
第147号

 

生きがいある職業を選びたい!
フリーター150万人突破

 日本の未来を背負う青年組織、日本民主青年同盟品川海班の皆さんから、将来の希望を聞いてみました。
 五反田ハローワークでも25歳をすぎると求人倍率は0.91倍。高校生は就職希望者の半数しか職が決まらず、将来を夢見る事さえ出来ない。こんな中で青年は・・・

青年はなにを願うのか
将来を夢見る青年たちの思い

五反田ハローワークの青年求人倍率

年齢職業 24歳以下
有効求人
24歳以下
有効求職
24歳以下求人倍率 2534歳有効求人 2534歳有効求職 2534歳求人倍率
職業計   1493    706  2.11   2579   2842   0.91
技術者   370    138  2.68    719    664   1.08
管理的職     3      0 999.99      5      0 999.99 
事務的職   277    269   1.03    478   1231   0.39
販売職   359    117   3.07    641    406   1.58
サービス   186     61   3.05    242    146   1.66
保安職    54      2  27.00     68      6  11.33
運輸    70      7  10.00    122     59   2.07
生産工程    217    101   2.15    343    315   1.09

 上にある表は、五反田ハローワークにうかがい、調査した青年の求人、求職状況です。25歳を過ぎると、1人の求職に1人分の求人もない状況です。「青年は働く意欲に欠ける」という議論がありますがとんでもないことです。 総務庁によれば、この10年間に、15歳から25歳までの完全失業者は36万人から70万人へ、失業率は4・3%から9・2%へ大きく増えました。しかしこの時期、自分の意思で離職した若者の割合は減っています。増えたのは、学校を卒業しても就職先がなかった若者の割合です。13・9%から20・8%へと大幅な増えようです。
離職の理由をみても、「労働条件が約束と違う」というのが若い世代ではどの年代層と比べても高く、就職の希望も、どの年代層よりもこの世代が高くなっています。
 これらの事実が示しているのは、若者は働く意欲を持っている、でも企業の側の新規採用の抑制で職につけない、職についても賃金が極端に低い、サービス残業が押しつけられるなど、ひどい労働条件のため働き続けられない、ということです。
 海班に所属する青年の50%がフリーター、定職についているのは35%、15%が専門学校を含む学生となっています。
 班の集まりにおじゃまして対話したところ、今の青年は仕事や学業、友人関係など生活ががうまくいかない事を自分の能力のなさと決めつけ引きこもりになるといいます。あきらめが先に立ち、社会に対しても友人に対しても自らアプローチする事がなく、それでも連帯感を求めているからこそ多くの青年が海班に集まってくるということです。
 大井町駅前で労働相談を進めたり、テロ事件の際は罪もない人たちが犠牲となる武力報復ではなく平和的解決を求める宣伝をするなど生きがいある青年時代と展望ある未来を求めて運動しています。青年の心に答える社会を1日も早く創りたいものですね。

高校生の就職希望
半数が就職先なし

 来春卒業予定で就職を希望している高校生の内定状況は50・7%、2人に1人しか決まっていないことが、17日、文部科学省の調査で明らかにされました。また、日本高等学校教職員組合(日高教)と全国私立学校教職員組合連合(全国私教連)が発表した「高校生の就職内定実態調査」でも明らかになっています。
 同調査によれば、内定率は昨年同時期の62・8%から8・6ポイント低下し、過去最低だったおととし(53・6%)に並ぶきびしい状況。北海道・東北が39%と大きく低迷しています。現場の教員からは、「求人票がこないため、1度不合格になると、2回目の受験機会がほとんどない」「大手企業が採用を控え大きな痛手」との悲鳴があがっています。調査は、大量の未内定者が残っていることから、フリーターがさらに増加するだろうと予測。「もとからフリーターを希望する生徒は少ない。自分にあった求人がなく、進学もできないとなればフリーターにならざるをえない」など、不本意にフリーターになるケースが報告されています。
 教員からは、「大手企業のリストラ計画に対して政府は何もできないのか」「政策的に高卒者の雇用対策をとりくんでもらわないと就職指導はもう限界」との怒りの声があがっています。