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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2002年5月12日発行
第162号

 

父と母と兄弟達が命やかれた日・・
ゆるすまじ原爆・戦争法案
 今年も、侵略戦争と原爆の悲惨さを語り継ぎ、平和への願いをこめた「2002国民平和大行進」が始まりました。
 江東区第5福竜丸記念館前(ビキニ環礁での水爆実験被爆船)を出発した平和行進は7日、品川区東海寺の「原爆犠牲者慰霊碑」で追悼集会後、2ヶ月間をかけて「ひろしま」に向け、リレー行進がおこなわれます。

侵略戦争の反省も無く、ふたたび悲惨な道を歩む
戦争法案は廃案へ

命の尊さを訴える犠牲者慰霊碑

 品川区東海寺には、広島・長崎で被爆し、白血病など原爆症で苦しみながらも平和を願い亡くなられた被爆者が奉られています。
 8日朝、東海寺に給水所の設置をお願いにあがった所、「少しきれいにしましょう」とバケツを持ち出し、慰霊碑の清掃をしてくださいました。8月までリレー行進をして広島に行くことをお話すると「すばらしいことですね。平和を願う心はみんないっしょです」と励まされました。
しかし、多くの国民が平和な社会を願う中で政府与党は・・

アメリカの言いなりで武力侵略の国づくり

 連休明け国会では、有事3法案の審議が本格化していますが、憲法9条で定めた「戦争をしない国」から、ふたたび「侵略戦争を進める国」へと導こうとしています。
 3年前のガイドライン法では甘すぎるというアメリカの要求のもとで民間企業や地方自治体に対し「協力要請」から「義務規定」となり、違反すると法的処置が執行されるなど、個人の権利も制限されるものとなります。

戦争国家法案のねらいは明らか

 日本が武力攻撃を受けた場合の「万一」の備えではなく、アメリカがアジア・太平洋地域で引き起こす戦争に強制動員体制をつくる事が最大のねらいです。
 周辺事態法(ガイドライン法)では、アメリカが日本周辺地域で軍事行動を起こした場合に、日本が「後方地域支援」の名で協力する仕組みとなっています。
 戦争国家法案が発動される「武力攻撃事態」には「周辺事態」も含まれており、協力だけではなく、強制できる体制です。

一連の流れはアメリカの要求

 3年前のガイドライン法から、今回の戦争国家法案に向けた一連の流れには、アメリカがガイドライン法に、集団自衛権の行使や国民を強制動員する仕掛けが無い事を理由に、より拘束力をもった戦争法を要求してきた事にあります。
 アメリカがイラン・イラク・北朝鮮などで武力行使をおこなえば、無条件でついていくのが今の自衛隊です。結局はアメリカの世界戦略に日本の国民が利用されるのが戦争国家法案である事は明らかです。
 戦争を経験した皆さんに話を聞くと「あんな悲惨な思いはさせたくない」というのが共通しています。2年後には徴兵を軸とした法案まで用意されているといいます。
 国民の運動で危険な戦争法案を廃案に追い込む事が必要です。