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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2002年6月2日発行
第164号

 

有事3法案に反対の声を!

 5月24日、日本共産党品川区議団は、高橋区長に「有事法制を慎重に審議するよう関係機関に働きかけを求める申し入れ」を行いました。
 党区議団8人全員が出席、区からは高橋区長、古川総務課長が出席しました。

党創立から80年、弾圧の中で一貫して平和と民主主義の旗を掲げ続けた党
平和を願う声を日本共産党へ

 高橋区長は「この件は国政問題であり、国会の中で論議をつくして欲しい」と述べるにとどまり、「政府など関係機関に働きかけることについては考えていない」と表明。なお、有事法制について区長は「国、都から何の説明も受けていない」ことも明らかにしました。
 区長は相変わらず「審議の行方を見守って」とのべていますが、法案が成立してしまえば、政府からの要請は「義務規定」となり、拒否する事は出来ません。区民の命を守る立場を鮮明にするのは今しかありません。。有事法案が通過すると2年後には「徴兵制度」を盛り込んだ法案も上程される恐れがあります。

「おそれ」「予測」で武力行使

 わずかな国会審議でも、有事法案の恐るべき内容はうきぼりになっています。
 第1に、この法案は、海外での自衛隊の武力行使に戦後はじめて公然と道をひらくものです。
 「武力攻撃事態法案」では、「我が国への武力攻撃」が「発生」した場合、その「おそれ」のある場合、「予測」される場合に、自衛隊が武力行使などをできるしくみとなっています。

他国に侵入しながら「我が国」?

 「我が国」とは、日本の領土だけを指しているのではありません。政府の答弁では、日本からはるか離れた海外で活動している自衛隊の艦船なども「我が国」になる、というのです。
 いま「テロ特措法」にもとづいて、米軍を応援するために自衛隊がインド洋に派兵されています。「周辺事態法」は、日本が攻撃されていなくても、アジアのどこかで米軍が戦争をはじめたら、その戦争の応援に自衛隊が出動できるしくみとなっています。

危険な正体は明らか

 これらの法律にもとづいて、米軍支援のためにインド洋であれ、アジアのどこであれ、海外に出動した自衛隊も「我が国」となる。これが危なくなったら「武力攻撃事態法」が動きだし、相手側から攻撃されれば武力での応戦もできるようになる――これが今度の有事3法案の正体なのです。

憲法と国際法を守る運動を

 いまアメリカのブッシュ大統領は、一部の国々を「悪の枢軸」ときめつけて、「先制攻撃も辞さない」と公言しています。こうした米軍の介入戦争に自衛隊が参戦する――こんな憲法破り、国際法破りを絶対に許すわけにはいきません。

憲法で保障された、内心の事由さえ犯すもの

 第2に、有事3法案は、日本国民を米軍の戦争に強制動員するために、自由と権利をふみつけにする戦時体制をつくるものです。とりわけ重大なのは、物資の保管命令などに従わない国民は、懲役など犯罪者とされるということです。私は国会で、「『戦争に協力できない』という信条にもとづいて、この命令を拒否した国民も処罰するのか」とただしましたが、政府の答弁は良心的な拒否であっても処罰するというものでした。これは「戦争に協力できない」という思想・信条を処罰する、もっとも野蛮で乱暴な憲法違反そのものではないでしょうか。

国家総動員法

 有事3法案の、「国を守る」という看板は真っ赤なうそ偽りです。これは海外での武力行使法であり、国民の強制動員法です。この大集会を契機に、全国津々浦々で廃案をめざす国民のたたかいを、一気にひろげようではありませんか。

署名に託す平和の願い

 品川でも有事法に反対する署名運動が取組まれています。
 医療改悪に反対する署名、品川文化振興事業団のアルゼンチン債購入問題で区長の責任を追及する署名など生活と命に関わる問題が山積みです。
 皆さんの声を署名に託してくださるようお願いいたします。