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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2002年6月23日発行
第167号

 

戦争法に反対し党派をこえて品川地域デモ・全国集会
廃案しかない有事法
 6月14日、170名の区民が参加して「ストップ有事法制・憲法九条をまもれ・ピースウォーク品川集会」が開かれました。16日に代々木公園で開かれた全国集会には6万人。戦争法に反対する声が全国に広がっています。
 なんとしても「廃案」にと広がる運動を紹介します。

子どもたちを戦場に送る
 有事法反対とお母さんの声


品川集会で戦争法反対を訴える、新婦人のみなさん

 日本共産党区議団も参加している「戦争法反対品川連絡会」が主催する集会とデモ行進がおこなわれました。
 集会では佐藤盛雄品川地区労働組合協議会事務局長が「JR労働者は、戦争のために列車を走らせることは2度としたくはない。何としても廃案にする運動を広げていこう」と宣言しました。
 青年からは、「銃を担ぐことは絶対にしない。23日には青年ピースウォークを計画している」と決意表明。
 婦人団体、教育者、など各団体から発言があり党区議団の区長申し入れに対する返答にも「品川区長は国会の審議を見守ると言うだけ。この法案が通ると、区長の立場でものを言う事などできなくなることさえわかっていないのか。」と怒りの声が出されました。
 集会後に荏原第五地域センターから品川郵便局前までのデモ行進に、沿道から手を振る方も見受けられ、この法案がいかに危険な内容であるかが区民の中に浸透してきています。

平和ゼミナールの青年は
「高校生戦争協力拒否宣言」


全国集会でデモ行進をする党区議団

 代々木公園での集会では、東京の平和を願う高校生を代表してあいさつをした白木まほさんが、「国民が殺されるための準備をして、日本を守るなんておかしい。人を殺したくもないし、殺されたくもない。私たちは、『高校生戦争協力拒否宣言』をします。」と訴えると会場から嵐のように拍手がまきおこりました。
 第二次世界大戦では、戦場に送られた青年たちが真っ先に命を落としました。当時は、天皇を中心とした帝国主義国家が、アジアに対し侵略をおこない、資源と経済を力で奪い取ろうとしました。今はアメリカの言いなりで日本の「軍事力と人」を真っ先に戦場に送り込み、肩代わり侵略をおこなおうとしています。
 武力で他国を押さえ込み、経済を牛耳ろうとする本質は同じです。

アメリカに協力し日本の国民を犯罪者に!

 「国民は戦争に協力するものとする」
 「自由と権利に制限を加える」──有事法案には、こんなことまで書かれています。
 「基本的人権は、侵すことのできない永久の権利」(第11条)戦争に協力するために、憲法にきざみこまれた大切な権利をおかすことが許されるでしょうか。

 いちばん予想されるのは、アメリカが、アジアなど世界でおこす戦争への協力です。
 日本が攻められてもいないのに、戦時体制がしかれ、国ごと協力させられるのです。罰則までつけて戦争協力を強制し「この物資を保管せよ」という国の命令に違反したら「6月以下の懲役又は30万円以下の罰金」「戦争協力はイヤだ」は「犯罪」だというのです。
 「戦争には協力したくない」という考えをもつことも禁止されます。
 「戦争反対」で集会やデモ、パレードをすることも制限の対象にするというのが政府の国会答弁です。

 こんな憲法無視の有事法制が発動される、自治体や国民が動員される──すべて首相の一存です。国会はないがしろにされ、首相の独断が横行するようになります。
 パイロット、看護師や医師など、政府の命令ひとつで戦場に送られ、輸送や死傷者の治療に従事させられます。報道の自由も規制され、NHK、民放テレビ、ラジオ、新聞の「報道の規制を検討する」と政府はハッキリいっています。民間の技術者も戦場に送られ米軍支援でインド洋にいる自衛艦や飛行機の修理作業に従事。
 労働者への「戦争協力」の強制は、もうはじまっています。