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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2002年8月25日発行
第174号

 

駐輪場有料化が進む中で放置自転車が増加
新たに5駅が有料化へ
 昨年の大井町、大崎駅の駐輪場有料化に続いて、5駅で有料化されます。本来、通学・通勤に利用する自転車や原付バイクなどは、鉄道事業者の責任で駐輪設備を設けるべきものです。 
 日本共産党区議団は、利用者にだけ負担を押付ける駐輪設備の有料化にも、撤去費用の値上げにも反対してきました。

せめて学生割引の制度をもうけてほしい!
利用者の声も聞かずに進む有料化


来年度、有料化予定の新馬場駅駐輪場


7億円の再開発タネ地を民間会社に貸出して駐輪場にした、大井町サイクルパーキング

 品川区は平成12年度に駐輪料金、放置自転車撤去費用を値上げしました。あわせて、3カ年計画で無料駐輪場を有料化する方針を固め、昨年度は2駅を有料化。今年度は五反田、戸越銀座、戸越、中延、旗の台の各駅前駐輪場を有料化すると建設委員会に報告がありました。来年度は大井競馬場前駅、新馬場駅が有料化されます。
 利用料金は定期が2千円、当日150円、8月25日から申込書の配布、9月1日から利用受付、10月1日に開設されます。
 品川区は駐輪場の管理・運営に区直営方式、自転車駐輪場整備センターに管理委託する方式、品川区の土地を民間会社に貸して設備などをすべてまかし駐輪場運営をさせるという3通りの方法で有料化を進めてきました。

本末転倒の財源利用

 区は「交通網が発達した品川区では、歩いて10分ほどあれば駅に行くことができる。」「限られた人が利用する施設。駐輪場利用者が料金負担するのは当然。」として、有料化を進めていますが、それを言うなら区の施策すべてが該当してしまいます。
 区民が助けあい、より良い生活環境を確保するために支払う税金が、ほとんどの区民が恩恵を受けない大手ゼネコン支援の再開発に投入したり、品川文化振興事業団のアルゼンチン債購入問題に見られるようなマネーゲームのムダ使い注ぎ込むなど、それこそ本末転倒の財源活用です。
 私は議会で「鉄道事業者が責任を持って利用者の自転車・バイク置き場を設置するよう交渉すべき」と幾度かにわたって質問してきました。区はこれを否定する事は出来ません。答弁は、いつも「協力をお願いしている」この言葉のみです。本来的な責任を回避し、自己負担責任のみを押付けるのでは行政施策の名にも値しません。

「放置自転車の解消」という目的をわすれた設備運営

 今回の報告で、昨年有料化された大井町、大崎駐輪場で抽選にもれた人数やもれた利用者がどうしたかと質問しても、答弁は「今はわからない」「1日利用を使い、空きが出るのを待ってもらう」など無責任な答え。ならば、「定期利用を待つ方は定期利用料金と同額にすべき」と主張しても聞き入れず、料金徴収のみが先行し、「良好な歩行空間を確保する事を目的とし、有料化を進める」とした有料化の目的さえおざなりと言う、有料化の推進です。


上の写真は駐車場整備センターが管理する立会川駅駐輪場。


駐輪場出入り口の直近に放置された自転車。

 上の写真は、京急立会川駅にある駐輪場ですが、夏休みで学生がいないとはいえ、空きが多数ある状況です。下の写真は駐輪場出入り口付近の放置自転車です。近所の方によると「今日は撤去日かもしれない。よく知っているので止めない。」といいます。
 マナーの問題もさることながら、高すぎる利用料負担が最大の問題と言えるのではないでしょうか。