豪雨被害−東南大井支部と共に対策強化を求める
住民の立場にたった対策を!
日本共産党東南大井支部は、私といっしょに品川区に対し3年前に引き起こされた水害について、住民要望をまとめて緊急の申し入れをおこないました。
防災課、下水道課など、要望項目の所管はちがいますが、一括して防災課長に話を聞き、要望については文書で返答を求めました。
第2立会川幹線の早期完成が被害をくい止める道
区に提出した住民要望書は次のとおりです。
要旨
8月4日の集中豪雨によって、立会川開渠部周辺に居住する住民は、3年前と同様に大きな被害を受ける事となりました。こうした中、区職員のみなさんが必死に被害状況を調べ、消毒に走り回るなど復旧作業に力を尽くされた事に感謝をするものです。しかし、立会川の氾濫と下水の逆流による室内からの浸水など、夏を迎え雨が降るたびに被害を受けるのは耐えがたいものです。都心部での気温上昇が続くかぎり、100年に1度どころか毎年引き起こされる災害である事は明らかとなっています。
今回の被害も都市型水害といわれるように、雨水を吸収、浸透させる事が出来ずに引き起こされたもので50mm対応の下水処理能力の向上や大型貯留槽の建設など根本解決が望まれます。
少しでも被害を減少させるために、次の点を改善していただけるよう要望するものです。
要望項目
(1)30mmを超える集中豪雨の際は4m以下の道路を車両通行止めにしてください。
■雨水により川のようになった道路に車両が進入すると跳ね上がった水が住居に入り浸水したり水圧で戸がはずれガラスが割れるなどの被害が出ます。
(2)迅速な警戒態勢を取るために早い段階での警報を発してください。
■今回は立会川が氾濫してから警報サイレンが鳴らされています。水位計が設置され監視体制が強化されながら警報が遅れるというのは理解できません。
(3)「区職員が消毒に来てくれなかった」という声が出されています。
■電話連絡を入れない限り消毒液を持ってきてくれないことが後で判明しました。浸水地域は明確なのですから、ローラー作戦が出来るだけの職員を配置し、迅速な対応を望みます。
(4)台風や集中豪雨の際、CATVで状況をお知らせしていくとの事でしたが機能していません。
■浸水にそなえるためにCATVをつけても、放映されていなかったとの苦情が出されています。区広報では7月下旬からテロップでお知らせをするとしていました。災害が発生する恐れがある場合の放映体制がどうなっているのか、体制強化を考えているのかをお知らせください。
(5)第2立会川幹線の工期を見直し、早急に雨水貯留管として機能するよう工期短縮を図ってください。
■豪雨時間帯が満潮とかさなると、雨水が護岸をこえる不安がつきまとっています。目黒川に設置された雨水調整池と同種の設備が早急に必要となっています。
以上、私たちが居住する地域から出された要望です。検討の上、回答をお願いするものです。
なぜ集中豪雨が多発するのでしょうか?
天災ではなく人災では・・
都市部の気温が、郊外に比べて異常に高くなるヒートアイランド現象が進行しています。
その原因は、アスファルトやコンクリートで地表が覆われ、そこに日射熱が蓄積されること、緑地の減少により、水分の蒸発による気温低下が少ないこと、また、自動車の排気ガス増加や気温上昇に伴うエアコンの大量使用で外気温を押し上げるといった、悪循環によるものです。
日中の最高気温が30℃を超え、真夏日や明け方の最低気温が25℃以下にならない熱帯夜が増えているのはこのためです。
ヒートアイランド現象の緩和策として、排熱の有効活用や緑化対策、建築規制などがあります。
最近、注目されているのはビルの屋上を緑化し、熱を吸収する方式。東京都は、一定規模以上の新改築ビルに屋上緑化を義務付けました。
しかし、一方で中央環状線の内側を、センターコアゾーンと位置付け、さらに開発を進めようとしています。
戦略1のなかでは「民間の都市づくりへの積極的な参加を促進して・・担うべき国際的な競争力を有するビジネスセンターとしての機能強化をはかる」としていますが、供給過剰な商業床建設は、新たな被害を生む事になります。
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