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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2002年12月1日発行
第188号

 

アンケート調査にご協力くださいましてありがとうございました
失業による生活苦・・14%
 日本共産党区議団が実施したアンケート調査に、ご協力くださいましてありがとうございました。
 きびしい不況の中、区内でご商売を営むみなさんや品川に住み、働く皆さんから多数のご要望をいただきました。党区議団は、予算要望や政策化へと分析を進めてまいります。

記載意見・・3556件 11月18日現在の返送は1506件
議会質問でさっそく活用

 日本共産党区議団は、きびしい不況と社会保障の切りすて、区内中小企業を廃業倒産に追い込んでいる不良債権の早期最終処理が進む中で、区民要望をくみ上げ区政政策に反映させるためにアンケート調査に取組みました。
 党区議団は、9月の決算議会から、みなさんのご意見を紹介し、税金の使い方、高齢者福祉、不況対策の充実を求めてきました。

 質問1.の(下の表)集計で見られるように「生活が苦しくなった」と答えられた方は、67・86%におよんでいます。理由としてあげられるのは「所得・売上の減少」(49・47%)と「医療費負担の増加」(44・75%)でした。
 小泉内閣が進める不良債権の早期処理による中小企業の倒産と大企業のリストラが消費を冷え込ませ、社会保障の柱である医療改悪が生活に影を落としている事は明確です。
 政府が発表する失業率は5・4%ですが、アンケートで示された「失業による生活苦」は14・08%となっています。
 この数字は、定職を求めても探す事が出来ずに、やむなくパートやアルバイトで生計を立てていることを示しています。
 記載意見から〜「現区長の考え方、区長に対する方策に疑問。高齢者は不用者ではない。現在の社会をささえてきた。むしろ政策のたいまん。貴党ももう少し幅広く区民のために頑張ってほしい。」
 「障害者になって収入皆無になったのに介護保険料はあてがっている。障害福祉ももらえない。要介護3から要介護1になった自分である程度の事が出来るかららしいが脳障害の為、付添い人がいないと1人歩きが出来ない頭痛もある為。もっと点数だらけもらっても無収入ではどうしようもない。景気対策や再開発も必要ないのかも知れないが昔個人事業を営んでいた時は事業税、所得税、地方税はそれなりに払ってきた。廃人、病人になったらほったらかしになった。生活保護を受けたいが子供と一つ屋根の下に居たのでは駄目そうだが、子供(娘)もマンションのローンを払いながらの生活も大変だと思う。」

質問1.生活状況と区政に望む施策について

 たいへんな不況ですが、あなたのくらしはいかがでしょうか。また、区政に望むことについてもお聞かせください。

2〜3年前の生活状況とくらべて変化はありますか
  生活が苦しくなった  952 67.86%
  変わらない      366 26.09%
  楽になった       24  1.71%
  記載なし        61  4.35%

苦しくなった理由(複数回答 952の%)
  所得・売上の減少   471 49.47%
  医療費負担の増加   426 44.75%
  仕事の減少      311 32.67%
  介護負担の増加    222 23.32%
  失業         134 14.08%
  教育費の増加     114 11.97%
  借入金         90  9.45%
  その他        104 10.92%
  記載なし        45  4.73%

区政に望むことはなんでしょうか(複数回答)
  高齢者福祉      729 51.96%
  景気対策       595 42.41%
  環境対策       435 31.00%
  失業者対策      313 22.31%
  障害者福祉      282 20.10%
  子育て支援      272 19.39%
  教育の充実      256 18.25%
  災害対策       201 14.33%
  商工業支援      186 13.26%
  再開発         66  4.70%
  その他・記載なし    69  4.91%


 質問2.の介護保険や特養ホーム問題も深刻です。

 介護保険料は、負担の重い事から滞納者が増え、利用したくても介護サービスを受ける事が出来ない実態が生まれています。また、保険料を取りすぎた為、基金積み立ては14億円を超えるなど、儲け本位の行政施策になっています。
 特養ホーム建設も切実です。入所待機者は募集事に増え続け、9月末には640人に達しています。
 記載意見から〜「特養に入所するのに、1年ぐらいかかると聞いています。本人や家族にとっては緊急かつ深刻な問題です。私も将来入所が必要になる場合を考えると不安です。」
 「家庭での介護とは介護者に大変な負担がかかり、介護者の生活の質も落とす。家族の介護者は限界があり、特養ホームの増設を早急に望みます。」
 「介護保険料以外に介護を受けたい時になると医療費の他にもホームヘルパー、デーサービス、介護ステーションなどなど、いろいろ出費が多く年金(50,000)位ではとても病人も二重の苦しみになっている。」

質問2.介護保険料と特別養護老人ホームの建設について
 品川区の65歳以上の方の介護保険料が23区で1番高い事をご存知でしょうか?来年度からさらに引き上げる計画です。一方、特養老人ホームの入所待ちは今年3月時点で548名。入所希望者は年々増加しているのに、品川区は「特養ホームは現状(区内6ヶ所、ベット数は572床)で足りている」と建設しようとしません。

保険料負担が重いと感じますか
  感じる      945 67.36%
  感じない       45  3.20%
  しかたがない   263 18.75%
  記載なし      142 10.19%

特養ホームの建設は必要ですか
  必要       1009 71.91%
  不必要        67  4.78%
  わからない     183 13.04%
  記載なし      142 10.12%

 質問3と6は、区長の政治姿勢の問題です。

 高橋区政、16年間で再開発に投入された税金は400億円を超えています。住民や工場を追い出し、土地面積でもプロジェクト数でも日本一といわれる再開発を進めてきました。この恩恵に預かったのが大手ゼネコンです。国と地方が抱える700兆円近い借金は、こうしたムダな再開発や大型公共事業によって増えつづけた債務です。
 税金が区民の血と汗の結晶とは考えていない事を如実に表したのがアルゼンチン債購入です。「自分は知らなかった。自分だったら買わない」と強弁し、責任回避を続けるのでは、首長としての政治的・道義的責任を果たしているとはいえません。
 記載意見から〜「再開発で便利になり、また、きれいな街になることも大切でしょうが、福祉、暮らしをあとまわしにし、切りつめて、開発には、いくらでもお金を使うような投入の仕方に疑問を感じます。」
 「新しく物を建てて、これで仕事をしたと思われては困ります。品川は歴史ある町で我々商業者はそこで自然発生的に商業者町が出来ているのです。開発は町のレイアウトを作ってからできる。自然発生的に出来た町というのはそこの町の味のある物です。どこに行っても同じ店、同じようなビルの町。品川は品川の歴史で作りたい。」
 「今日のように流動する世界経済で外債購入等は絶対にすべきではありません。リスクが大き過ぎます。一体どんな理由で購入したのでしょう。責任重大です。」
 「区の金は全て公金と考えて、只、利息利率が良いからといって投資すべきでなく、安全確実を第一に考えて運用が原則と思う。私も町会の資金はその観点から運用している。」

質問3.再開発について
 品川区は、大崎駅東口のニューシティに27億円、ゲートシティ111億円、オーバルコート49億円など税金を投入し、大手ゼネコン・大企業のために日本一の開発を進めています。上記、3つの開発補助金187億円を区営住宅建設にあてれば約900戸が可能になります。
 日本共産党は、大規模開発で大企業のための超高層ビルを建てるよりも区民が願う福祉、住宅、中小企業のためにこそ税金を投入すべきと考えます。

品川のすすめる再開発をどのように お考えですか。
  賛成         163 11.62%
  反対         647 46.12%
  どちらともいえない  424 30.22%
  記載なし       154 10.98%

大規模開発より福祉、住宅などを優先すべきとの主張をどう思いますか。
  賛成         948 67.57%
  反対          66  4.70%
  どちらともいえない  267 19.03%
  記載なし       124  8.84%


質問6.品川文化振興事業団のアルゼンチン債購入問題について
 高橋久二区長が理事長を務めていた、品川文化振興事業団が1億6千万円のアルゼンチン債(国債格付けBB)を購入し、債務不履行宣言により、元本割れが危ぶまれる事態となっています。事業団の基本財産5億円のうち4億7千万円は区民の税金を投入。さらに、毎年5億円の委託金、補助金を支出しています。区長はアルゼンチン債購入を「知らなかった」「理事長辞任で責任を取った」としていますが、みなさんはどのようにお考えでしょうか?

事件のあらましを知っていますか。
  知っている       717 51.10%
  知らない        590 42.05%
  記載なし         80  5.70%

区長に責任があると思いますか。
  ある         1143 81.47%
  ない           68  4.85%
  記載なし        171 12.19%

区長および関係者で損害賠償をするべきと考えますか。
  するべき       1086 77.41%
  必要ない         90  6.41%
  記載なし        209 14.90%

 質問4.は、小中一貫校計画が子どもたちにとって、より良い教育を提供する物となるのかどうかという問題です。 意見の分かれる教育問題ですが、一貫校計画には再開発推進が背景にあります。区は三井不動産、大成建設の用地買収を進めていますが、いずれも区と再開発を推進する中心的な企業。800平方メートルの土地を無償提供する東洋製罐はオーバルコート北側にある1ha土地を所有しており開発をもくろんでいるのではないか、との声も聞かれます。
 ゼネコン、大企業の開発のために地元、学校関係者の声を無視し、日野中を移転するとしたら大問題といわなければなりません。
 記載意見から〜小中学校では家庭環境も異なり学力のバラツキがあるのだから先進国並に25人学級の実現が必要な段階に来ていると思います。イギリスから帰ってきた人が言っていました。「イギリスでは、25人学級で、補助教員も付いている。4つの目で生徒を見ているのです」と。日本は資源の無い国、学問において世界に秀でるしか生き残れる道がないのだから、子どものころから自己主張が出来、相手の意見を良く聞く人間が育たないとグローバル社会で通用しない欠陥人間が生まれる。小中一貫校は財界が求めた橋本六大改革の品川版で、総意や英知を結集していく学問の考えではない企業型エリート教育。そういう企業で失敗した例は、例えば自動車産業に日産がある。」

質問4.小中一貫校計画について
 品川区では、平成18年開校をめざし小中一貫校計画をすすめています。日野中(西五反田6)を第2日野小(東五反田2)の地域に移転させ、小学校と中学校を一体化した9年間の一貫教育をめざすとしています。当初、区教委は生徒を全区から募集するとしていましたが、一貫校の全区募集は中学のみと変更しました。教育課程も独自に作成し「6年生で中学校の勉強も」など事実上のエリート教育をめざそうとしています。

あなたは、小中一貫校について
  賛成           348 24.80%
  反対           385 27.44%
  どちらともいえない    452 32.22%
  記載なし         202 14.40%

■賛成に○をつけた方の理由は?
教育効果が期待できる     200 57.47%
中学進学のストレスがなくなる 155 44.54%
できる子を伸ばすことは重要  156 44.82%
公立離れにストップを期待   116 33.33%
記載なし           110 31.61%

■反対に○をつけた方の理由は?
少人数学級を実現すべき    287 74.55%
学校の統廃合に道を開く     85 22.08%
公立でのエリート教育は問題  147 38.18%
日野中を移転させるのは問題   52 13.51%
記載なし           122 31.69%



 質問5.の政務調査費問題は議会のあり方に関する問題です。
 調査費は、議員が区民の意見を聞き施策化を進めるのに欠かす事の出来ない費用です。みなさん自身の参政権を行使して議員を選び、選ばれた議員は立法権を行使します。ムダを省くのは当然のことですが、議会や行政を議員の立場からお知らせをすることも重要な責務です。なお、党区議団は39万円の飲食に係る費用を打ち切る事を決定しました。
 党区議団は、みなさんからいただいた3556件に及ぶご意見を受止め、安心して住み続ける事の出来る区政に転換するために全力を尽くしてまいります。

質問5.政務調査費について
品川区民オンブズマンの会は、自民区議団が政務調査費をキャバレーなどで飲食に使用していたとして、東京地裁に返還を求める住民訴訟をおこないました。政務調査費は、議員が区民の立場から行政施策を調査・研究するために一議員あたり19万円が会派に支給されます。自民党が飲食に使用した金額は2001年度の政務調査費で約901万円余、一議員あたり約69万円にもなります。なお、公明党は約410万円、民主党区民連合は約247万円となっています。
 共産党は、区政懇談会や控室への来客者のお茶代、出張調査の食事代を上限をもうけて支給するなど398311円を使用しました。

質問7.日本共産党に対するご意見、ご要望や生活相談などがありましたらお書きください。後日、区議団からご連絡させていただきます。