小中一貫校カリキュラムを発表・建設を更に拡大
通学区域4地域に一貫校建設
品川区は新年度予算案に小中一貫校建設計画を増加し、大井・八潮地域にも建設するための設計予算を計上しました。
品川区の教育方針に見切りをつける教師は増加する一方なのに強引に発表したカリキュラムは・・・
メリット指摘はほとんど困難・・・佐貫浩法政大学教授
品川・大崎地域に建設が決まっている一貫校は、地域住民から不安の声が出され、昨年10月には計画変更を求める請願が出されるなど区民合意もなされていない計画です。
日野中(西五反田6)を第二日野小(東五反田2)に移転、小学校・中学校一体化した9年間の一貫教育をするというものです。当初、区教委は生徒を全区から募集するとしていましたが、一貫校の全区募集は中学のみと変更しました。教育課程も独自に作成し「6年生で中学校の勉強も」など事実上のエリート教育をめざすものです。
公立で初の「一貫校」計画ですが、区の説明からはその必然性が見えてきません。更に再開発地域での計画にも疑問が持たれています。
法政大学の佐貫浩教授は「小中一貫という制度の純粋に教育学的なメリットとは、現時点では、はっきりと指摘することはほとんど困難でしょう。小中が深く連携し、また小中を含んで地域の教育を縦につなげて考える地域教育協議会が組織されるならば、小中の連携は相当なレベルで実現できるのではないでしょうか。 世界的に見ても、初等教育と中等教育の9年間を1つの学校につなげることが教育的効果を上げる方法だという論理は決して常識とはなっていません。そういうこともあわせて考えると、この小中一貫校は、特別な特権校を作り出すために案出された非常に性急な、そして教育学的な根拠が曖昧な、危うい試みだと言わざるを得ないように思います。」と現時点での一貫校計画に疑問を呈しています。
転出希望の教師続出
区内小中学校の教師、多数が他区での勤務を希望していることが明らかとなりました。
昨年10月の東京都教育委員会の資料によると品川区の小学校では転出希望が87名、転入希望9名その差は78名になっており23区で最大となっています。
先生の異動は新任の先生は4年で、それ以降は8年でおこなうことになっています。異動に当たっては、本人の意向を調査し最終的には区の意向を聞きながら都の教育委員会が決定します。
昨年10月1日現在、教員の希望を聞いたところ品川の状況は転出希望が圧倒、23区でもトップとなっています。
品川区は、「プラン21」にもとずき学校選択制度、小中一貫校など矢継ぎ早に新しい教育制度を打ち出していますが、いずれも現場の先生方の意見を聞かずごり押しにするものばかり。区は「日本の教育をリード」を強調しますが子どもの実態から出発するよりも国の方針を先取りするものばかりが目立ちます。
熱心な先生が品川に残ってがんばっていることも事実ですが、品川の教育に見切りをつける先生がこんなに多い状況で子どもたちがどうなるのか不安です。
新カリキュラム案
品川区は現行の6・3制は「子どもの発達段階に合わない」として、4・3・2の三構成とするカリキュラム案を発表。
最初の4年間は担任を中心に一斉学習。それ以降は教化担任制。
「読み書き計算」もはじめの4年間、後は教科選択制を導入
区政懇談会のおしらせ
会場 中小企業センター大講習室
2月13日(木)午後7時
区民アンケート調査につづいて、みなさんの要望をお聞きし区政施策に取り入れてまいります。
ぜひ、ご参加ください。
|