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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2003年3月23日発行
第200号

 

私の本会議質問を要約してお届けします
イラク問題・大型店規制・まちづくり支援

 選挙法との関係から、今期最後の区政報告となります。 今回は2月27日におこなった、イラク問題での本会議質問をお知らせします。

 非核平和都市宣言をおこなった自治体の首長として高橋区長の態度は・・・

歴史上、かってない反戦運動の高まり

 米・英両国は、対イラク武力行使を求める決議案の採決は求めず、決議なしに武力攻撃を進める方針を固めました。これにより、週明けにも本格的な侵略行為が行われようとする事態となっています。 今回の質問は、日本共産党の考え方を明らかにすると共に、区民の声を聞き、首長としての立場を明確にするよう求めた物です。

 以下、質問の要旨を掲載します。

武力攻撃は侵略行為

 アメリカは2月25日、イラク攻撃の容認を求める新決議案を、国連安保理に提出しました。一方でドイツ、フランス、ロシアの三カ国は査察強化に関する覚書を発表。いま世界は、平和解決の道か、戦争という破局を許すのかという大きな岐路にたっています。

 そもそも大量破壊兵器の問題は、平和的・外交的手段によって解決されるべきであって、戦争という手段に訴えてはならない性格の問題です。ましてや、国際法や国連を無視した一方的な軍事攻撃は、侵略行為そのものと言わなくてはなりません。

 武力攻撃がおこなわれれば、罪なき多くの人々を犠牲にすることは明らかであります。 国連が影響予測した内部報告書を紹介。「イラク攻撃が始まると、イラク国内に住む5歳以下の子どもの30%、約126万人が栄養不足で死亡する危険がある」としています。

平和解決が世界の流れ

 対イラク問題は2月に入って査察の継続と強化による平和的解決が世界の声の流れとなりました。

 10日の国連安保理では、ドイツ、フランス、ロシア3カ国が「査察を継続し、国連の枠組みのなかで平和裏に問題を解決する」との共同声明を発表。2月14日、国連査察団も「査察は完了していない」と安保理に追加報告をおこない、継続の必要性を強調しました。その後の安保理でフランス外相が「現時点では武力行使が正当化されない。査察が結果を出している。査察によってイラクに大量破壊兵器を廃棄させるべきだ」と演説し、中国、ロシアも査察継続を支持しました。

憲法を無視し平和の願いを敵視

  アメリカの武力攻撃に反対する運動も、かつてない高まりを見せています。

 日本では2月14日の「イラク攻撃反対」集会に2万5千人。2月15日には「対イラク戦争の企てに反対する行動」が、78カ国、全世界の600をこえる都市でおこなわれました。世界中で1000万人以上が参加し「戦争ノー」の声が地球を一周しました。戦争がはじまる前から、これだけ戦争反対の声が巻き起こったのは、歴史上はじめてのことといえます。

 アメリカでも「イラク攻撃に反対する」決議が全米90市議会で採択。ノーベル賞受賞者14人がイラク攻撃反対の共同声明を発表しています。下院・民主党は性急な軍事行動を控え、国連査察チームに充分な時間を与えるよう、ブッシュ大統領に書簡をおくりました。もちろんわが党はイラクが、国連決議をいくつも無視し、クウェートに侵略、国内にあっては専制的政治をおこなっていることを否定するものではありません。

 問題は、フセイン政権が気に食わないといって、国連決議もないままに武力で政権を転覆する権利はどの国にも存在しないということです。

 ところがブッシュ大統領は「あらたな国連決議がなくとも、友好国を率いてイラクへの戦争を強行する」とたびたび言明。パウエル長官も「いつまでも査察を続けられない」と無理やり戦争の道を進もうとしています。

 日本政府は、これに追随する立場に立っています。

 原口国連大使は「査察の有効性に疑問が生じている」として米・英を支持する演説を行いました。しかし、その内容は国連査察団の報告とは異なるものであり、なんの根拠も持っていません。

 与党公明党の冬柴幹事長は、「武力攻撃に反対する声はイラクを助ける利敵行為だ」と発言。小泉首相も「誤ったメッセージを送らないように注意しなくてはならない」と反戦運動の高まりを敵視する発言をおこなっています。

 憲法九条は「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」として戦争の放棄を宣言しています。

  世界の国々が平和的解決に努力しているとき、平和憲法を持つわが国が戦争加担の道を進むなどは到底、許されないことです。

 この問題をどういう立場で捉えるのかは、自治体の長としても避けられない問題ではないでしょうか。

 そこで質問します。

 日本は、侵略戦争の反省の上に、平和の誓いをこめて勝ち取った、世界に誇る日本国憲法をもっています。品川区は「核兵器廃絶と恒久平和確立の悲願を込めて」非核平和都市品川宣言をおこなっています。区長は反対を明言すべき、と思いますがいかがでしょうか。

 区長は「答弁を差し控える」と、態度を明確にしません。なんのために品川区は非核平和都市宣言をおこなったのでしょうか。