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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2003年12月7日発行
第224号

 

動き出す首都高中央環状品川線建設
9.4kmに4000億円

 中央環状品川線は、目黒区青葉台から八潮三丁目で湾岸線に結ぶ高速道路ですが、都市計画案説明会が開催されます。

 9.4km区間に4ヶ所の換気塔が建設され、東京都は無利子の建設費貸付をおこないます。

45m換気塔の建設地
南品川・東品川地域の環境悪化につながるのでと心配の声

 中央環状品川線は、中央環状線(全長約46km)の南側部分を形成し、目黒区青葉台四丁目の中央環状新宿線及び大橋一丁目の高速3号渋谷線の接続部から、公共空間を極力活用するとして、山手通り及び目黒川の地下を通り、品川区八潮三丁目において高速湾岸線に接続します。王子線の工事が終了し、現在、新宿線の工事が進められています。品川線と合わせた三線の工事費用は約2兆円、新宿線は1mの工事費用が約1億円もかかっているということです。高速道路公団の民営化や、ムダな道路建設が論議される中で果たして必要な建設なのかどうかが論議されています。 

説明日 時間 場所
12月15日(月) 午後6:30〜8:30 八潮北小学校
12月16日(火) 午後6:30〜8:30 城南中学校
12月17日(水) 午後6:30〜8:30 第一日野小学校

ムダな高速道路の建設が論議される中で

 中央環状品川線建設の計画目的として、@通過交通の迂回、分散A湾岸地域への交通機能強化B副都心等の機能強化C沿道の環境改善があげられ、平成26年度の完成を目指すとしています。

 目的の中に通過交通の迂回とありますが、果たしてそうでしょうか。環状6号線は、一日の交通車両が七十三万台と言われています。そこに、高速道路を建設すれば渋滞をさけて迂回していた車両まで呼び込むことになりはしないでしょうか。大気汚染によって、現在でも五反田喘息と呼ばれるほど喘息被害者が多発した地域には高速道路の出入り口が建設され、南品川・八潮にも換気塔が設けられます。ディーゼル車規制がおこなわれ、汚染状況の改善が見られるにしても、沿線に学校や保育園などが立並ぶ状況を考えると規制数値のみで環境影響を見るのは危険なことです。

 下記地図にあるように、換気所は南品川4‐1‐3(森井電業付近)および八潮1丁目(大井火力発電所前付近)に建設されます。南品川や隣接する北品川、東品川、八潮団地といった地域の環境悪化が心配されます。

 12月の説明会に参加されて、計画の概要なり押さえていただきたく思います。