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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2004年2月8日発行
第231号

 

みなさんはどのようにお考えでしょうか?
八潮地域でダイオキシン処理

 1998年4月、大阪府能勢町、焼却場の池から高濃度のダイオキシン(最高300万ng)が検出されました。 美化センターの解体後、残った汚染解体物はドラム缶4300本(700トン)にのぼり、これが区内八潮地域で処理される事が明らかになりました。

起訴原告団〜作業員の血液から高濃度ダイオキシン。あなどって処理を進めると汚染が更に広がるだけ

 大阪府豊能郡能勢町の焼却場「豊能郡美化センター」敷地内の池の泥から、猛毒物質のダイオキシンが1g当たり2万3千pg(ピコは1兆分の1)検出されたのは6年前でした。

 2000年の再調査では、高濃度のダイオキシンが検出された農場のクリ林から南方へ約5キロにわたって、48カ所で土壌や水質などを調査した結果、焼却場の煙突から約百m離れた池の底の泥から2万3千pgが検出されています。土壌では、焼却場南部の、のり面から8500pgのダイオキシンが検出されたのが最高で、12サンプルが1000pgを超え、4地点の水田で110pgが検出されました。人が住んでいる場所は焼却場から約700mだったそうです。

<能勢ダイオキシン汚染裁判>
九七年六月、豊能郡環境施設組合が基準を超えるダイオキシン類を検出しながら府や国に報告していなかったことが判明。九八年、厚生省による調査で高濃度汚染の実態が発覚し、廃炉になったが、施設内での解体作業に従事した作業員の血中からも高濃度が検出された。
 元従業員らが国や焼却炉メーカーなどを相手に五億三千万円の損害賠償を求め大阪地裁で係争中だが、住民が府公害審査会に申し立てた公害調停はメーカー側が七億五千万円を支払うことなどで、成立した。

 

 ダイオキシンは、ご承知のようにガンや奇形児の発生、更に出産を経て高濃度化するなどが言われていますが、

■ダイオキシンとは?

 塩化有機化合物で、ポリ塩化ジベンゾーパラオキシンとポリ塩化ベンゾフランをまとめてダイオキシン類と称する。無味、無臭の固体でほとんど水に溶けないが、脂肪などには溶けやすい。地球上にはほとんど存在しないもので、人間が合成しうる最高の毒性をもつ化学合成物である。

■ダイオキシンの発生源は?

 現存する地球上のダイオキシンの90%前後はゴミの焼却過程で発生すると推計されている。塩化ビニール類を燃やすと、ダイオキシンが多く発生するが、紙を燃やしても含まれている漂白剤の燃焼によりダイオキシンが発生する。特にゴミ焼却炉内の温度が上がりきっていない状態の不完全燃焼時に多量に発生が認められることから、800度以上の高温で炉を連続運転(連続焼却)しないと発生を防げない。

 ダイオキシン問題を解決する方向として、

(1)ダイオキシンの新たな発生をできるだけ未然防止するため、原因物質の使用を抑制したり、できるだけ”燃やさない”ごみ処理をすすめるなど、これ以上のダイオキシンの発生を防止する

(2)すでに排出されたダイオキシンから、住民の健康をまもり、汚染の除去をすすめる

(3)未解明な部分について、国・自治体が責任をもってその調査・研究に全力をあげる

――という三つの面からの取り組みが大切であると考えられます。