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2004年4月18日発行 第238号 | ||
ダイオキシン測定局もない品川で処理 ニュース231号でお知らせした八潮JR敷地内にある潟Vンシア(地図参照))のダイオキシン処理問題は新聞・テレビで取上げられ、都議会でも危険性が指摘されるなど無謀な行為と、野放し状態にしている行政の姿勢に不審がつのっています。 報道……輸送路の住民さえ危険にさらすことを理解しているのか疑問 能勢の高濃度ダイオキシン汚染物質を最終処分するため、JRコンテナを使って大阪から八潮に輸送し処理(ドラム缶で1702本)する計画をたてています。 ダイオキシン処理に関する今回の事態を引き起こした第一の問題は……日本のダイオキシン類濃度の測定条件がきわめて甘いことにあります。その測定は年1〜2回それも炉の立ち上げなどを除いた4時間程度のサンプリングをもとに分析するだけで、365日の焼却炉稼働実態を反映したものとはなっていません。しかも、重大なのは品川区にはダイオキシンを日常的に測定する施設も整っていないのです。 第二に……焼却後、スラグ化をはかり、再利用できるという触れ込みですが、その需要は皆無に等しいとされています。土木建設関係で利用した場合、重金属類溶出の危険を無視するわけにいきません。つまり、環境汚染の面からもスラグが各地で山積みになる可能性が大きいのです。そのため国とメーカーはスラグのJIS化を図り、公共事業でこれを使うとしています。 98年にガス化溶融炉が国庫補助の対象となったことで、全国にガス化溶融炉ブームが起きたため、一時は20数社がこの分野に参入したため、赤字覚悟のダンピングが横行。無理に無理を重ねた受注とダンピングによって大きな代償を払わされていることになりました。それが一昨年から続発しているガス化溶融炉事故です。産廃の中間処理業者である潟Vンシアには、クボタのロータリーキルン・ストーカ炉と事故を起こした直島で動いている表面溶融炉が入っています。 区民への説明責任を果たせ! 能勢の現場に保管されている汚染物質はその処理をめぐって長い間地元ともめており、組合の管理者が半ば独断で処理契約を結んだといいます。 しかも、近隣住民への説明会などはまったく行われず、昨年の10月に豊能郡環境施設組合から品川区にシンシアで処理する旨の通知があり、区は「住民感情を考慮すれば困難、慎重に検討を」と回答をしましたが「法的に拒否する根拠がない以上、拒否できない」と事実上受け入れました。東京都も「問題はないと考える」と区民に知らせもせず受け入れました。 ダイオキシンの影響は自分の体だけでなく、子ども・孫・ひ孫と代々受け継がれていく程、さらに濃縮されていきます。施設組合やシンシア、施設組合から処理を受託した(株)クボタは、八潮地域だけではなく、隣接する東大井、東品川、区民全体にきちんとした説明をすべきです。 |