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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2004年7月18日発行
第245号

 

生活を圧迫する住民税・所得税負担 わずかなパート代や年金に

 品川区議会第二回定例議会に、住民税老年者控除の廃止、生計同一の妻に対する非課税措置の見直しの条例改正が提案され、日本共産党を除く全会派の賛成多数によって可決されました。公的年金等控除の縮小とあわせて家計からの税金吸い上げが強まります。

年金控除・老年者控除の廃止で… 所得税・住民税・介護保険料など増加

 03年度の税制改正により配偶者特別控除の一部廃止などがおこなわれました。

 今回の改正は「増税工程表」に基づき、年間4365億円の負担を国民に押付けるものです。

老年者控除の廃止で大打撃

 生活に大きな影響を与えるのが年金税制の改悪です。

 現在、高齢者への所得税控除は基礎控除、配偶者控除、社会保険料控除、公的年金等控除、老年者控除(50万円、住民税48万円)が設けられています。改正により公的年金等控除のうち特例が縮小し(定額控除100万円が50万円)、老年者控除が廃止されます。これにより、課税最低限が大幅に引き下がり、たとえば夫婦で夫の年金が285万5千円から205万3千円となり、現在の非課税上限にある285万円の収入には約6万円の所得税が新たに課せられることになります。住民税課税や介護保険料、医療費負担が連鎖的に増加していくことになります。

 年金以外にも所得のある高額所得者なら応分の負担も必要です。しかし、この「改正」はわずかに205万円という収入しかなく、切りつめた生活を余儀なくされる多くの高齢者からむしりとる物です。高齢者には、まさに雪だるま式に負担が増加するのがこの税改正で、来年1月1日から施行されます。

 もう一つの「改正」が、パートなどで100万円を超える収入がある配偶者に住民税(区民税3千円・都民税一千円)が課税されます。

 05年度2千円、06年度完全実施で、836万人が対象となります。

 一方で、大企業や大銀行に対する新たな優遇措置が盛り込まれるなどしています。


参議院選挙の結果と来年の都議選にむけて

 多くのみなさんからご支援を頂きながらも、選挙区ではたいへん残念な結果となりました。

 今回の選挙は年金制度やイラク問題など記事に掲載した増税問題も含めて、「国民のくらしを守る、命を守る政党はどこなのか」が争点となりましたが党の政策を大きく広げるに至りませんでした。 しかし、全国に4千名を超える地方議員を要し、私たちの地域でも、「都南病院跡地に特養ホームを」の運動が進み、区が高齢者施設の設置を確約するなど住民とともにくらしを守る草の根の運動を進めているのが共産党です。この力をさらに広げ、いただいた力をバネに「国民の命とくらしを守る政治」を目指し、新たな気持ちで全力をあげてまいります。

 来年の都議選は秋田かくお都議が勇退を表明したことにより、新人候補を押し上げることになりますが、生活を守る立場で全力をつくします。