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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2005年2月20日発行
第269号

 

05年度品川区予算案=1292億円
都南病院跡地購入費6億円余を計上

 今年度予算案で、地域住民の願いであった都南病院跡地購入費が計上されました。グループホーム2ユニット(18名)、ディケア、ショートステイなど高齢者介護施設を建設するとしています。しかし、予算全体では開発を始めとする不要不急の予算計上など問題があります。

開発関係に46億円余
臨海線の追加主資5億円
CATVの追加出資5億2600万

 今年度予算案の土木費は、総額で217億9000万円余。「都市再生」事業の進められている大崎駅周辺を中心にした再開発が区内いたる所でおこなわれています。

 開発事業の行われている主な地域をあげると……
大崎駅西口大崎2丁目8・9番地・同明電舎跡地・同百反坂下・東口金曜社跡地周辺・五反田東洋製罐跡地・武蔵小山駅周辺・東品川4丁目地区・大井町一本橋地区・JR広町地区など品川区全域で超高層ビル群の建設がおこなわれています。

地方自治体では日本一と言われる開発地域を持っています。
いくら注ぎ込んだの。

広町地区開発構想を更に具体化

 JR東日本の社宅敷地で再開発を進める開発構想経費(2400万円)が計上されています。過去2年間にわたってJRとの協議費用として各年300万円の予算が計上されてきましたが、今年度の予算はこれを推し進め、開発規模、市場調査など具体的な事業化に向けた経費となります。

 現在、日研設計が基礎調査を行っていますが、社宅敷地3haおよび開発種地1ha(元はらっぱ公園。現駐車場)が対象地域だとしています。

 品川区が過去に策定した「大井プレイス構想」ではJR工場、品川庁舎なども構想の中に入っていました。一方でサンピア商店街は構想外におかれ、区内経済の支え手である商店街を置き去りにした構想でもありました。

 私は昨年の議会でこの問題を取り上げましたが、答弁は「庁舎は開発地域に含まれない」として、具体的な構想はまだ出来てはいないことを強調していました。しかし、開発目的は大井町を品川区の顔として開発で発展をさせるというものです。この言い分からすれば、地理的にいって庁舎のみが開発地域から外れるというのは鵜のみには出来ません。

 東京23区では、巨額の税金を高層庁舎建設に注ぎ込み区民の批判をあびるという事例が多発しましたが、増税や社会保障、福祉の自己負担が増す中で、無駄な開発、公共事業に目を光らせることは重要な課題です。

都南病院跡地1600平方メートルを取得

 土地を所有する社会保険庁との協議を進めている段階ですが、署名運動を行い、6500筆もの署名が集められた高齢者施設の設置は多いに歓迎するものです。この跡地は道路を挟んで三分割されていますが、外来・入院棟があった土地の購入となります。看護士寮、リハビリ施設のあった小規模の土地2ケ所は購入予定に入っていません。また、署名運動の要望であった、特別養護老人ホームは設置予定施設に入っていませんが、昨年9月の希望者は689名。相変わらず入所には狭き門です。

 税制改悪でこれまで以上に自己負担比率が高まり、介護保険制度の見直しで在宅介護サービス、保険料、施設使用料が高騰します。

 どんな収入でも利用可能な施設、そして介護体制を作っていきましょう。

 私は、2月24日の区議会質問で政府の介護保険制度見直し案を取り上げます。