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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2005年7月10日発行
第281号

 

侵略戦争美化の歴史教科書
ゆがめた歴史を子どもに教える

品川区教育委員会は、来年から使用する中学生の教科書を決定します。とりわけ大きな問題となっているのは「新しい歴史教科書」をつくる会のメンバーが執筆した歴史と公民の教科書。歴史をゆがめ、侵略戦争を美化する「つくる会」の教科書を採択させてはなりません。

新しい歴史教科書つくる会 「アジアの独立戦争だった」?

「つくる会」の歴史教科書は日本の侵略戦争を「大東亜戦争」と表記。「自存自衛のための戦争でアジアの解放につながった」かのように記述しています。また、南京大虐殺や強制連行、従軍慰安婦などアジアの人々への加害の事実や植民地支配を正当化する内容になっています。

 アジア各地で2千万人もの人命を奪った事実を隠し「あの戦争は正しかった」とするならば、日本は世界からとりわけ、アジア諸国から信頼を失うことになるでしょう。

事実を伝える教育を

中国・韓国で反日デモが相次ぎました。日本の大使館や民間企業を襲撃することは論外ですが、その背景に「日本は侵略戦争を反省していない」「再び軍国主義復活をめざしている」との不安が広がっていることを見逃してはなりません。

 小泉首相の度重なるA級戦犯を合祀する靖国神社参拝、戦争美化の教科書検定合格、9条改憲の動きなど、その不安を根拠あるものにしています。

 先日、第二次世界大戦終結六十周年記念集会が国連本部で開かれました。ドイツのプロイガー国連大使は「われわれはあらゆる道義上の責任を負っており、ドイツの名において、ドイツ人が他の諸国民に押し付けた苦難への許しを請う」とのべ、改めてナチス・ドイツによる蛮行への謝罪を表明しました。

ドイツは侵略戦争への心からの反省と謝罪をおこなうことにより、国際社会に名誉ある地位を確立しました。

生徒たちに戦争を美化するような教育でなく侵略戦争が何であったのかを事実から学ぶことこそが大事ではないでしょうか。

公約実現にむけて全力をつくします

今回の都議会議員選挙は、二大政党制の選択とマスコミなどでも意識的に報道されましたが、真の対決軸は都民福祉の削減を進めるオール与党対住民こそ主人公の都政をと訴えた日本共産党の闘いでした。

 日本共産党は昨年の参議院選挙と比較すると、51万9千票(得票率9・4%)から、68万票(得票率15・6%)に前進。品川区では18593票をいただきましたが、残念ながら議席確保にいたりませんでした。

 私は都政問題として巨額の税金投入で大気汚染を進める「中央環状品川線建設」の問題を中心に訴えました。今後は候補者として奮闘したふじた美佳さんといっしょに地域での学習や懇談を進め、見直しを求めていきます。また、給与所得者に対する新たな増税計画。介護保険の見直しによる受益者負担の増加など国政にかかわる問題もあります。

 全力で区民生活を守る運動を進めます。