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2005年8月7日発行 第284号 | ||
寄せられるアスベストの不安 日本共産党区議団は高橋区長に対し「アスベストに関する緊急要望」をおこないました。 対応した濱野助役は、「公共施設については先進的におこなってきた。現在、再調査中」としています。 要望は以下の通りです。 当面する緊急課題
厚生労働省の発表によると、95年から04年までにアスベストを主たる要因とする中皮腫による死亡者は6060名と、その被害は全国に広がっています。被害者はアスベストを取り扱う労働者に限らず、吹きつけのおこなわれた建造物を事務所とする会社に勤務していた方、幼い頃に建材工場の敷地内で遊んでいたとする方、アスベスト工場の近隣住民など多岐に渡っています。 86年のTLO総会で採択された石綿使用安全条約の批准を今日まで放置し、危険性を認識しながら長期にわたって使用を容認してきた政府の責任は重大です。 こうした中、わが党は今春3月の予算議会で公共施設の調査と改善、アスベストの有無をふくめ、解体工事を住民に対し説明することを義務付けることを要望しました。 答弁では60年代から80年代後半にかけ大量に使用され、区内の公共施設では87年に調査、88年に囲い込み工事等をおこなったとのことです。しかし、アスベストを使用した建材は3千種にものぼり、公共施設などでは吹きつけのみではなく、床材、壁材などにも利用されています。「きゅりあん」ではロックウールがむき出しとなっていたことから、現在アスベスト含有量を調査中とのことですがこうした建築、解体工事に携わっている小規模事業所の労働者にもアスベスト被害が広がっていることも懸念されます。年数が経過するとともに、床材は歩行のたびにこすれてアスベストが飛散する、壁材などもひびや穴が開くことで飛散します。また、民間でのアスベスト除去工事の届出は03年度、35件と区内の解体工事件数から見ると、きわめて少ないのが現状です。 報道によるとアスベスト被害が深刻になっているヨーロッパでは、今後の死亡者を50万人と予測。日本と同程度のアスベストが使用されたとするフランスでは、今後10万人が死亡するだろうとしています。 被害の拡大を防ぐために、一刻も早く再調査、改善、規制の手立てを講ずることが必要です。 |