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2005年10月9日発行 第287号 | ||
20階建て60m以上のマンションは35棟 10月3日から17日までを会期とする16年度の決算特別委員会開かれています。 私は初日の審議で、品川区の市街地整備基本方針について質しました。品川区では、再開発や単独開発などで「まちづくり」どころか「まちこわし」が進んでいます。 東京新聞に掲載された旧東海道での無謀な開発… 品川区では、再開発や単独での開発行為で超高層のオフイスビルやマンションが急増しています。 こうした再開発で日影被害を受ける教育施設もあります。 大崎の小中一貫校は三ヶ所のの再開発で最大5時間(冬至)の日陰、中地区再開発では芳水小が午前中、38階建てのマンション建設計画のある北品川3丁目の単独開発では品川小、城南中が直近にあり、なんらかの被害を受けることになります。あるいは住宅街に風害や日影、なによりも超高層ビルを目の前にして生活をしていかなくてはならない。こうしたことが区内いたる所でおこなわれて紛争が多発しています。 実態は地域住民無視の開発 品川区は、長期計画や市街地整備基本方針が掲げられていますが、これにてらして教育施設や地域住民の被害をどうみるのか、そしてまちづくりの主体はだれなのかが重大な問題です。 この質問に対し品川区は、教育施設への配慮、地域への配慮はおこなっている。建築基準法を遵守し、地元の方々を主体にしている」と答弁しています。 しかし、この答弁は実態とは違います。 東京新聞が掲載した南品川の高層マンション建設に反対している住民の皆さんの記事を見ると「小泉改革の痛みを追う」「町並み ぶっ壊される」「官・民 何でもありへ」こんな言葉が見出しとなっています。 私は、この言葉すべてが言いえていると思います。旧街道での紛争は、車が通れる道路は一箇所のみ、昔ながらの街並みとなっているところに51m、16階建てのマンションが建設をされ、93台の車両が出入りをします。 住民のみなさんは、南・北に細長い建築で冬はビル風の発生、夏は海風の遮断でヒートアイランド現象に拍車をかける、こういった住民の声が紹介されています。 まちづくりの主体は地域住民。被害については法に沿って十分配慮しているとの答弁。そのことにてらしてこの実態をどう見るのかと質問すると、「場所にふさわしい開発、手法でまちづくりを進めている。」 実態は地域住民無視の開発 基本方針は区民生活にとって良好なまちづくりを目指しています。民間デベロッパーが進める開発に住民の立場に立って物申すことが出来ないというのであれば、基本方針は絵に描いた餅ということになります。 私は、記事の中にある都市問題市民協議会という団体の事務局長さんが「政官財が一緒になって銀行の不良債権処理のために土地を開発させ、本来住民のものである町並みを壊している。開発業者の背後には国民の税金で経営を立て直した大手銀行がいる。国民から借金をしておいて一方で地域住民をいじめるのはおかしい」さらに弁護士さんが「法律を超えて社会常識として是正されることが大事。」とした文章を紹介し、「品川区が地方自治体として区民のための本当のまちづくりを進めるという立場に立って対処する、住民とともに考える、このことが重要なのではないか。」と質しましたが、「適正な開発をしている」と同じ答弁に終始しました。 区民が主人公のまちづくりに転換させるために力をあわせていきましょう。 |