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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2006年2月26日発行
第299号

 

住民参加を保障するシステム
まちづくり条例制定を提案

22日から第一回定例区議会が開催されています。今議会は1340億円にのぼる年間予算の配分を決定する重要な議会です。

私は本会議で「マンション支援・介護保険・条例制定」の三点について改善を求めましたが、今回の区政報告ではまちづくり条例の制定を求めた質問を記載します。

第三次長期基本計画には情報提供と住民参加をうたって…
「区民との信頼の架け橋」

高層化と開発が住みやすい町と言えるでしょうか

品川区には33万余の人々が住み、学び、働き、老後を過ごしています。超高層のマンションやオフイスビルが次々と建設されている品川区のまちづくりは、こうした区民生活に基礎を置き、多くの住民が参加してその合意の基におこなわれることがなによりも重要です。

基本計画には「まちづくりは区民と区が信頼に基づいたパートナーシップを醸成し初めて実現される」「区民が行政に参加・協同できるシステムを整備することが求められる」と書かれています。しかし、品川のまちづくりにはまったく生かされていないのが現実です。

情報開示と住民参加の問題

東京都の「しゃれた町並み推進条例」を活用し、武蔵小山周辺でおこなわれている地区計画は昔ながらの低層住宅街を60m級のマンション建設で高層化しようというものです。

住民がくらす町並みは一街区によって形成されるわけではありません。ここでは近隣住民に計画の全容さえ不鮮明にしたまま権利者と開発業者によってのみ進められています。

再開発や中央環状品川線問題も根本にあるのは住民追い出しの「都市再生事業」です。

温暖化ガスの発生など環境問題

大崎駅を中心とした都市再生緊急整備地域について、ビジョンの改正点が報告されました。ヒートアイランドに関わる環境改善をおこなうとして保水性舗装や風の道をあらたに記載しています。しかし、審議では各地区計画で発生するCO2の数量さえとらえていないとしています。

汐留再開発で建設された34階建て、延べ床面積約66000uの超高層ビルが排出するCO2を吸収するには100haの森林が必要とされ、熱環境抑制のシステムを最大限導入しても抑制量は20%だとしています。

建築物の高層化で日照被害

環境改善のためには、超高層建築物による温暖化ガスの発生量をしっかりととらえる事を定義するべきです。

東五反田二丁目第二地区には、160m級という巨大なマンションが建設されようとしています。開設が予定されている小中一貫校がとなりにあり、最大5時間の日照阻害がおきる教育施設になります。しかも品川区は開発業者に対し、どうすれば開発行為が可能になるかを指導し、通常では考えられない歪な開発地域の線引きをおこなっています。北品川に計画されている120m級のマンション計画でも、近隣に品川小、城南中があり日照被害が予測されます。また、建設地から100m足らずの所に中央環状品川線の南品川排気塔建設が予定されるなど無秩序なまちづくりがおこなわれていると言わざるをえません。