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菊池貞二 菊地貞二ニュース 2006年4月2日発行
第303号

 

高速道路品川線建設で進む環境破壊…
懇談会で「住民の会結成を」との声

3月24日に党区議団が開催した「高速道路中央環状品川線建設」にかかわる懇談会には、70名余のみなさんが参加されました。

まちづくり運動を進める団体や区民の健康とくらしを守るために運動する団体、労働組合など11団体の構成員が団体として、また個人の資格で懇談会に参加して意見を述べてくださいました。

都拠出金1250億円で…
100名規模の特養ホーム83施設、都営住宅なら4166戸などが建設可能

報告する河野ゆりえ都議

懇談会では大気汚染裁判に力を注いでいる尾崎弁護士、都議会環境建設委員会の河野ゆりえ都議会議員が基調報告をおこない、参加者8名の方から次の発言がありました。

@計画が決定する段階で東京都が説明するのはおかしい。事前に説明し、多様な意見を聞くべき。

A子どもの健康被害が予測される。現状での実態を品川区が責任を持って調査すべき。

B東品川では排気塔だけではなくモノレールの下に都市計画道路も優先計画路線になっている。このままでは人も住めないマンション街となってしまう。

C事業費が新宿線のように増加した場合、また税金から拠出されるのか。環境破壊に自分の税金が注ぎ込まれるのは納得できない。

D南品川換気塔のそばに120m級のマンションが建設される。狭い敷地で地震があると倒壊するのではと心配している。日影被害や熱影響など高速道路とあわせて環境破壊につながる。

Eこの問題を考える横断的な会の結成が急務だと思う。などのご意見が出されました。

環境を破壊し施策にしわよせ

この道路は、超高層ビルを都心部に林立させる「都市再生」をささえるための道路計画です。そのため都が負担する資金は、1250億円にふくれあがることとなりました。

首都高速道路はそもそも、受益者負担の原則のもとに、有料道路として建設が認められてきたものであり、総務省も東京都の出資金などについては公団(現株式会社)が自力で調達することを求めていたものです。

公団を引き継ぐ新会社の負担は大幅に軽減され、国と都の負担が増大することになります。しかも、国の場合は潤沢なガソリン税という特定目的税が原資にあてられるのに対して、都の場合は一般財源が投入され、左の施政方針であきらかなように、オリンピック誘致を冠にして批判をあびる大型公共事業を推進し、一方で福祉の切捨てと環境破壊など到底、認められません。

第一回定例都議会〜施政方針演説〜

街路事業に先行着手した中央環状品川線では、来年度から有料道路事業者と共同で整備に取り組み、早期完成を目指して事業を進める。…(中略)

こうした長期にわたる都市基盤整備にもかかわらず、首都圏の道路ネットワークは、その機能を未だ十分に発揮できない状況。10年後の五輪開催に向けて、三環状道路をはじめとする骨格的な道路ネットワークの整備に全力で取り組んでいく。