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2006年7月2日発行 第312号 | ||
子どもの声が聞こえる地域づくりを 日本共産党は第二回定例会本会議(6月23日)で、「保育料値下げを求める条例」を提案しました。 今回の提案は保育料を9%値上げ以前の保育料に引き下げ、第2子半額、第3子無料、定率減税廃止など増税で困難な子育て世帯の経済的負担を軽減するものです。 不安定雇用、低賃金、長時間労働 提案説明でいいぬま雅子議員は、次の改正理由を述べ現在の問題点を指摘しました。 子育て世代の経済的負担を軽減 05年の人口動態統計で、女性が一生に産む子どもの平均数に当たる「合計特殊出生率」が過去最低の1・25であることが明らかになりました。少子化の進行は、将来の労働力や社会保障にも大きな影響を与える重大問題です。内閣府発行の「平成17年度版少子化社会白書」では、少子化の要因として、若者の不安定雇用と低賃金、子育て世代の長時間労働、経済的負担の増大をあげ対策を求めています。ところが小泉「構造改革」は労働法制の規制緩和による働くルールの破壊、子育て世代の増税や負担増、保育料の値上げや保育サービスの後退など、子育てに障害をつくりだす政治を推し進め、貧困と社会的格差を広げ、少子化を加速させてきました。 世界の先進事例に学び支援を 出生率低下は「先進国共通の現象で、高い出生率は期待できない」とあきらめる声もあります。しかしヨーロッパの国々では、落ち込んだ出生率引き上げに成功しています。出生率1・6台から1・94に回復したフランスでは、出産後も働く女性が多く、男女共に労働時間が短く、手厚くきめ細かな家族手当があります。予算を見ると違いが明らかです。少子化対策の支出対GDP比でフランスは日本の4・6倍です。日本もヨーロッパの国々に学び、予算を十分確保し経済的支援を実施し、また男女共に働きながら子育てができる社会に改善すべきです。 財源は大型開発などの無駄遣いを改めれば十分確保可能 日本共産党品川区議団は、この間乳幼児医療費の無料化を始め、妊婦無料検診の拡大、認証保育園の保育料の負担軽減、出産祝い金条例など経済的支援策を提案してきました。 今回は保育園保育料一点にしぼりましたが、自治体として実施可能な施策を様々工夫すること、自治体が競いあい住民を呼び込むのではなく、連携をして子育て支援を充実させ、国を動かすうねりを作ることが求められます。 長時間労働を強いられているお母さんは「働いても働いても負担が増えるばかり。とても2人目を生む気持ちにはなれない」と訴えます。女性が安心して子どもを生み育てる社会を作る鍵の一つが、保育所の整備充実であることは言うまでもありません。 |