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みやざき克俊 みやざき克俊ニュース 2000年11月5日発行
第280号


大型開発の一方で
区民には負担増とサービス低下

 先月二十日、昨年度決算を審議する区議会第三回定例会が終了、大型開発などムダ遣いの一方、区民には負担増とサービス切り下げが明らかに…。また、保育園での運動会実施を求める請願と日本共産党提案の情報公開条例改正案は自民・公明らの反対で否決されました。

 介護保険は、昨年度の準備の時から日本共産党が指摘していたとおり、保険料や介護サービス利用料が重い負担になっています。品川区の保険料は必要以上に高くしたため介護保険財政は大幅な黒字が見込まれています。保険料値下げとサービス利用料軽減を実施すぺきです。
 保育園では運動会や親子遠足など行事の縮小をすすめています。区は「子どもの最善の利益」を考慮して行事を見直したと説明していますが、運動会実施こそ子どもたちの願いです。
 小学校の選択制が今年度から実施、中学校も来年度実施予定です。しかし、選択制は学校間の競争と格差を広げる恐れがあります。いま社会問題になっている「いじめ」や「荒れ」の解決には少入数学級の実現、地域との連携、協力こそ求められています。
 再開発は異常なほどの税金の使い方です。東五反田の再開発では三井不動産建設のマンション等に四十九億円も補助金を出しました。高級マンション建設に税金を使うのでなく、家賃の安い区営住宅の建設、災害に強い街づくりこそ必要です。
 同和相談は一日一件程度しかないのに相談員二名配置のムダ遣い、情報公開の有料化は区民の政治参加を狭めます。
 国保はリストラ、失業などで保険料負担が困難な加入者が増えており資格証発行は問題。国庫負担増を国に求めるべき。
 以上が、決算審議で明らかになった主な問題点です。日本共産党区議団は用地特別会計の認定には賛成しましたが、一般会計と国保、老人保健の各特別会計の認定に反対しました。


情報公開改正提案
「知る権利」保障は全国の流れ

みやざき克俊の賛成討論(要旨)

 自民、公明、民主らは日本共産党の提案に反対しながら本会議でその理由を明らかにしていません。保育園の運動会実施を求める請願でも同じ態度でしたが、区民の願いに理由を明らかにせずに「反対」するとは無責任ではないでしょうか。
 以下、先月二十日の本会議で行った日本共産党提案の情報公開条例改正案に対する私(みやざき)の討論の要旨を紹介します。

 私は「品川区情報公開・個人情報保護条例の一部を改正する条例」に賛成の討論を行います。
 そもそも自治体の保有する行政情報は区と区民の共有物であり、情報公開は自治体の責務です。住民が政治に参加するには情報の入手が必要であり、情報公開制度はそのためのものです。
 高橋区長は三年前に情報公開条例の目的から「区民の知る権利」の文言を削除して手数料を有料化、公開対象に区長の裁量権導入など制度を大後退させました。今回の提案は「区民の知る権利」の明記と手数料の無料化、さらに公開対象に第三セクター・外郭団体も入れるなど後退した制度をもとに戻すだけでなく区民の期待に応えた積極的提案です。住民の政治参加、「住民が主人公」の区政へ前進させるものです。
 国民の「知る権利」は学者なども憲法二十一条表現の自由などに根拠があると指摘され、二十三区でも九区が「知る権利」を明記、今後拡大の動きです。区民の「知る権利」を条例に明記することは、憲法に由来する権利として位置付けて行政による恣意的な運用を排し、区民の立場に立った制度をめざすことです。
 手数料の問題では、五年前の食料費の情報公開を契機に官官接待が全廃された当時はコピー代だけでしたが、手数料有料化は利用を抑制します。有料化は品川区と中央区、東京都、香川県など少数で無料化こそ全国の流れです。また、第三セクターや外郭団体は区が出資し仕事を委託しているので情報公開は当然です。
 いま、情報公開を拡大する政治の流れはいよいよ大きくなっており、国は来年四月から情報公開法を実施、全国の自治体でも情報公開をよりよいものにする見直しの動きが広がっています。品川の情報公開制度を改善し、住民参加を促進するために、議員のみなさんにもぜひ提案にご賛同いただきますよう心からお願いいたします。