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みやざき克俊 みやざき克俊ニュース 2000年11月19日発行
第282号


なぜ安全な保育求める
増員要求が「浮世離れ」か?

猪瀬直樹氏が保育職員削減礼賛し住民運動や日本共産党を誹謗

 週刊文春の今月二日付と九日付「ニュースの考古学」に二回連続して猪瀬直樹氏が品川区の夜間保育を取り上げて区の保育行政を礼賛する一方で、職員増員を要求する区職員労組や日本共産党に悪罵を投げつけています。同氏はフジテレビでも同主旨で発言しました。

 猪瀬氏の一文とフジテレビでの発言は、夜間保育など長時間保育を実施する自治体がなぜ少ないのか、障害は何か−を明らかにするために全国に先駆けて延長・夜間保育を公立保育園で実施している品川区での調査報告という形式ですが、ところが猪瀬氏は、ここで区の福祉部長による「保育士増員では財政破綻」との発言を紹介して「保育職員が過剰でありながら、労組は延長や夜間保育を認めようとしない」と、あたかも職員労組が延長・夜間保育に反対しているように描きました。
 さらに猪瀬氏は「背後に共産党がいる」「共産党は働く女性の味方でない」と日本共産党に対しても事実無根の誹謗・中傷を投げつけているのです。

猪瀬氏に問う
増員要求は浮世離れした意見…と言うが
事故の多発、運動会廃止への見解述べるべき

 「保育職員の増員要求は浮世離れした意見」…こともあろうに延長・夜間保育を実施していない自治体でなく、実施している品川区の職員労組と共産党を攻撃する猪瀬氏の主張は、事実をねじ曲げたゴマカシとすり替えです。

 品川区の保育行政をいう時に大事なことは品川の保育がどういう状況になっているのかという認識です。
 品川区では、この四年間で保育職員を一四○名も削減する一方で、延長・夜間保育や「定数弾力化など保育事業を拡大しました。そうしたなか保育現場では職員のなかで腰痛などの病気が多発、職員同士や父母との意志疎通が希薄になる。そして、マスコミで報じられた「園児が一人で帰宅」「散歩で公園に園児置き去り」の事故、給食調理を外部依託した園での「食中毒」騒ぎ…など相次ぎました。
 さらに、行事では、お泊まり保育に続いて親子遠足やイモ掘り遠足の廃止、卒園式など行事は土曜日開催から平日開催に変更、運動会廃止の動き…など職員削減のウラで軒並み後退しました。区は子どもたちの楽しみまで奪っているのです。
 猪瀬氏はこうした実態を知っているのでしょうか。同氏による一連の発言と文章にはこれらの問題にまったく触れていませんが見解を述べるべきです。もし、猪瀬氏が「行政改革のためには少々の犠牲は仕方ない」とでも考えているとしたら、子どもの願いに背き安全に責任持をたない、とんでもない考え方だと言わざるを得ません。

職員削減批判の報道に八つ当たり…?
増員要求は共産党のオルグ…猪瀬氏が暴論

 日本共産党は、現場の職員と労組とともに親の願いに応えた保育の充実と安全性確保のために職員増員を求めてます。
 区は「正規職員を削減しても替わりにパートを入れた、安上がりになる」と説明します。しかし、肝心な正職員が減らされて意思疎通にも支障がでている状態で、責任持った保育と言えるのでしょうか。
 猪瀬氏は「保育職員の増員要求は浮世離れした意見」と言いますが、保育職員の増員を要求が、なぜ延長・夜間保育に反対していることになるのか、猪瀬氏の意見こそ実態を無視した暴論です。
 さらに、猪瀬氏は、父母の取り組む署名運動を「共産党のオルガナイズ」によるかのように描いていますが、これは「アカに近づくな」式の典型的な住民運動に対する反共攻撃です。
 さらに猪瀬氏は、職員削減の区の保育行政を批判的に報道した読売新聞やTBSの報道へも噛みつき「真相を抉る能力の欠如」と批判しましたが、『天に唾する』とはこのことです。