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みやざき克俊 みやざき克俊ニュース 2000年12月10日発行
第285号


「自分が死んだらこの子はどうなる…」
精神障害者 生活支援策を早急に

 適切な治療と日常生活のフォローがあれぱ社会参加は十分可能なのに・・・精神に障害をもっている方々への支援強化は「もう待てない」状況にきています。日本共産党南議員が本会議一般質間で精神障害者の地域生活支援センターとヘルパー派遣制度の実現を求めました。

 品川区はこれまで精神に障害のある方への共同作業所やグループホーム設置、デイケアをはじめ相談事業などを実施してきました。しかし、利用者は二〇〇名ほどで区内三千名のごくわずかです。「私が死んだらこの子はどうなるのか、死んでも死に切れない」・・・こうした家族の願いは切実です。行政は一刻も早く応える必要があります。

支援センターは
生活と『憩いの場』

 今回、提案した「地域生活支援センター」とは、精神に障害のある方々の服薬や金銭管理、自立的活動や地域住民との交流の場の提供を目的に設置したもので、訪問や電話での対応も行います。こうしたセンターは現在、都内に十七か所設置されています。
 大田区ではボランティア団体の運営によるセンターのモデル実施を二年間行いました。週三日間の午後開設しましたが、夕食サービスの利用やミーティング、生け花教室など参加者の『憩いの場』となりました。

大田区がモデル実施
利用者に好評

 モデル実施について、区の担当者は「引きこもりがちな方も気軽に来れるし、来ることで日常生活にメリハリができる。センターが支えになっていると実感する」と話します。また、利用した家族の方も「自分たちは四十年頑張ってきたが家族だけで支えるのは限界だ。もうそろそろ支援を受けたい…」。センターを利用した障害者の方も「就職すると作業所には通えなくなる。ストレスがたまると不安感が強くなるので仕事が終わって話せる場が必要です」と言います。大田区でのモデル実施は担当者も家族、本人からも大いに評価されたようです。
 品川区でも地域生活支援センターの設置を早急に具体化することが求められています。

ヘルパー派遣で生活が向上・・・
早期実施を重ねて要望

 精神に障害のある方へのホームヘルパー派遣事業を実施している自治体は、二十三区でも世田谷区のみと全国的にもわずかです。
 世田谷区では公務員ヘルパーと民間ヘルパーで対応していますが、ヘルパー派遣での効果について、担当者は在宅生活が可能になることで生活の質が向上し、集団に適応できる、これが再発防止につながると評価しています。
 特にヘルパー派遣は民間ヘルパーやボランティアの協力を得ることとあわせ、保健福祉行政のネットワークを有効に活用するためにも精神障害についての知識を持ち、専門的に働ける公務員ヘルパーの配置を求められているのです。
 南議員の質問について、高橋区長は長期計画のなかに記載していると答弁しましたが、南議員は重ねて早急な計画の具体化を求めました。


介護保険
居宅介護サービス利用負担軽減
自民・公明・民主らが反対

 日本共産党区議団が条例提案した「居宅介護サービス利用料の助成に関する条例」は日本共産党以外の議員が反対し否決となりました。自民党は「時期尚早」、公明党は「困っている人は見えない」との理由です。共産党は、引き続き頑張ります。