第二日野小学校と日野中学校合併で
高層校舎で総合体育館機能の併設も 「品川区 小中一貫校の新設検討」―先月マスコミで突然報道され、区内外に波紋を広げました。小中一貫は山間部の小中併設以外は日本初といわれています。学校選択自由化に続き「日本初」を連発する高橋区長ですが、父母や地域の方々とも相談せずすすめるのは問題です。
議会にも内緒なんて…、父母にもちゃんと説明してほしい。 |
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新しい学校はクーラーつくのに僕の学校は…?
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品川区教育委員会の指田教育次長から共産党区議団が受けた説明によると―
@小中一貫校は、第二日野小学校と日野中学校を合併し、隣接する民間
の土地の提供を譲り受けて第二日野小学校の土地に新設校を造る。
竣工は平成18年4月を予定。
A校舎は高層化し、冷房やエレベータなどのバリアフリー化、全天候型テ
ニスコートなどデラックスな校舎建設を検討。さらに大崎の総合体育館
の建て替えとあわせ、新校舎には総合体育館の機能を併設する。
B小学校は一学年3クラス、中学校一学年4クラスとし、カリキュラムは小
学校6年、中学校3年の教育課程を弾力的に組む。
C小中一貫校の設置に伴う学校の統廃合はおこなわない。また、『小学
校区ブロック制』をどうするか、校長は小・中学校を一人で運営するの
か―などは今後の検討課題。
D国の「研究開発学校」の指定を受けると、補助金が受けられ、さらに、
弾力的な運営が可能となる―などでした。
議会には報告せず、マスコミ報道を優先
――区教委の姿勢は大問題
マスコミには情報を流すが議会には報告もしない―こうした区教育委員会の姿勢は大問題です。
ある日、突然、マスコミから情報が伝わる――1月18日付け朝日新聞(朝刊)で突然の報道という事態に、1月21日に開かれた区議会文教委員会でも区教育委員会に対して「議「議会軽視だ」「以前もこうした例はいくつもあった」など、批判が集中しました。
ところが、区教育委員会は小中一貫校についての議会への報告は「2月8日のプレス発表の後にしてほしい」と、この日の文教委員会での説明を拒否したにもかかわらず、翌22日付けで発行された「都政新報」には区教育委員会の青木指導課長へのインタビュー記事が掲載されていました。
議会には報告を拒否しながら、マスコミ報道を先行させる―まず世論形成をするというねらいなのでしょうか。
教育は百年の計―
改革は拙速なやりかたをさけて
父母・地域住民の合意のもとで
小中一貫校にたいして、区民や教育関係者jから様々な問題点や心配が寄せられています。
●特色ある学校には区内全域から募集するやりかたは競争を過熱させる
のではないか。しかも希望が多ければ抽選というのはいかがなものか。
●一部の「目玉校」はデラックスな校舎で、他の学校では中学校のトイレも
ようやく改修が始まったばかり、いくら暑くても教室にはクーラーなし―こ
れではあまりにも不公平。
●学校選択自由化や小中一貫校など、こうした「改革」が教育委員会主導
で父母や地域の方々との議論・合意なしにすすめられているは問題だ
――などなどです。
住民の願っている30人学級は拒否しながら、「日本初」ばかりが目立つ―こんなやり方でいいのでしょうか?
「教育は百年の計」です。拙速にならず、父母や地域住民の方々とじっくり相談しながらすすめるべきではないでしょうか。みなさんのご意見をお寄せください。
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