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みやざき克俊 みやざき克俊ニュース 2002年10月13日発行
第369号


住基ネット区長が条例提案
不正の場合は切断

区民の権利を明確に−日本共産党が修正提案

 今議会に高橋区長が「住基ネットに係わる個人情報保護条例」制定を提案しました。政府が個人情報保護法を制定しないため、不正があった場合個人情報保護のためネットを切断するのが主旨。日本共産党は同条例に区民の権利を明記するよう条例修正を提案しました。

1.第1条「目的」で基本的人権の尊重を明記する。

●区長提案―区民の個人情報の
  保護を図り、もって住基ネット
  の運用に対する区民の信頼を
  確保することを目的とする。

○日本共産党提案―日本国憲法
  に基づく基本的人権を尊重する
  立場から、区民の個人情報の保
  護を図ることを目的とする。

2.「区民の権利」を明記した第4条を新たに加える。

 ●区長案には「区民の権利」はなし

○日本共産党提案―第4条(区民の権利) 区民は、区長に対し、区が保有する自己情報および、自己の関する送信の記録(都知事に送信した事項(以下「送信」という。))について開示請求をすることができる。
(2)区民は、区長に対し、自己の情報の漏えい、不適正利用等のおそれがあるとき、送信の中止を請求することができる。
(3)区長は、前項の請求があったときは、請求者に対し、当該請求があった翌日から起算して10日以内に送信の中止の可否を決定し、遅滞なく書面によりその旨を通知しなければならない。

個人情報保護ない「住基ネット」

 8月5日、国民の不安・批判の中スタートした住民基本台帳ネットワークシステムは大問題です。@政府が約束したのに個人情報保護法がつくられていない、A個人情報の漏えいと不当使用の危険が避けられない、B全国民に11ケタの番号をつけることに国民的合意がない―などです。日本共産党は住基ネットの中止を求めています。

区長案を補強する共産党の修正案

 実際に稼動が始まった現在、個人情報を守る対策が必要です。区長提案の条例は「住基ネットの安全性を侵犯する重大な不正行為」があったらネットを切断する規定を盛り込み全体として積極的ですが、区民の権利が明記されてないなど弱点もあります。日本共産党の修正はこうした区長案を補強するものです。

自己情報の開示請求を区民の権利に

 日本共産党の修正案は第一に、個人情報の保護を日本国憲法に基づく基本的人権尊重の立場を明確にし条例に明記する。第二は、区民の権利を明記した条文を加える。区民の権利は、@区保有の自己情報と自己情報の送信記録の開示請求。A自己情報の漏えい、不適正利用の恐れがある場合に区長に対する送信中止請求―という内容です。
 修正案は9月25日の総務委員会で桜井恵子議員が説明、当日は採決せず継続されました。自民党からも付帯決議提案の意向が出されており、10日の総務委員会で審議されます。結果は後日お知らせします。


「環境住宅リフォーム助成制度」対象拡大へ
建設団体の請願が趣旨採択になりました

 建設団体による「環境住宅リフォーム助成制度」の助成対象拡大を求めた請願は、9月24日の建設委員会で全会一致趣旨採択。19日の本会議で議決される見込みです。

対象限定で利用ゼロ

 「環境住宅リフォーム助成制度」は今年度からの制度です。一昨年建設組合の請願を契機に制度化され建設業者の仕事確保に期待されていました。ところが、区が助成対象を『環境住宅』として太陽光発電設備と太陽熱温水器に限定したため利用が限られ9月時点で利用ゼロ、環境改善にも業者の仕事確保にも効果なしです。そこで、建設4団体が助成対象の拡大を求め区議会に請願していました。
 建設委員会の審議で、23区のうち15区が同様の制度を持ち7区が見直しの検討をしていること、太陽光発電設備、太陽熱温水器を扱える業者は区内に数件しかないことが明らかになりました。請願採択により制度改善が期待されます。

小中学校のクーラー設置、耐震工事も
区内業者に発注を

 現在、建設需要の冷え込みで工務店の仕事が奪われています。日本共産党は、区発注の公共事業を区内業者の仕事確保につなげるよう提案してきました。今議会でも本会議一般質問で区立小中学校クーラーや地震対策の工事などを区内業者に発注するよう求め、高橋区長は前向きの答弁をしました。日本共産党は、区内業者の仕事確保、地域経済活性に引き続きがんばります。