日本共産党品川区議団TOPへ 「みやざき克俊ニュース」目次へ |
2003年7月20日発行 第403号 |
||
ひとり70万円の予算中止が多数なのに 7月10日、議会運営委員会で今年度海外調査(海外視察)を実施することが決まりました。海外視察の予算は一人あたり70万円で総額700万円余がすでに組まれています。税金の使い方が厳しく問われているなかで、海外調査実施決定をみなさんはどうお考えですか?
今年度の海外調査は、自民党が実施を提案(提案内容は先週号に記載)。議運では日本共産党以外が賛成して実施が決まったものです。私は、今回の海外調査の実施には、いくつかの問題点があると思います。 「海外調査先にあり」ー区民に必要なのでしょうか? 第一は、何のために、どこを調査するのかが後で決められるというやり方です。今回の海外調査も、@区長に予算要求を決めたのが昨年11月8日、A実施を決めたのが7月10日、Bそして具体的な調査内容と調査場所は今後決めることになるのです。 品川区で抱えるどの問題を解決するために、どの国のどういう経験を学ぶ必要があるーという議論・合意がないのに実施を決めるのは、まさに「海外調査先にあり」というべき決め方ではないでしょうか。 介護保険の調査でも… 海外調査は、必要性を十分に議論する必要があります。介護保険実施を前にした99年度も与党会派はドイツへの調査を実施しました。しかし、与党は、品川区の介護保険料取りすぎや低所得者が負担できない事態にも「問題ない」という態度でした。これで海外調査が区民に役立ったといえるのでしょうか。 海外視察中止が圧倒的…「海外調査は別ワク」は論外 第二の問題は、一人70万円もかける税金の使い方の問題です。この不況下、かつて「大名旅行」と呼ばれた議員の海外視察は中止する議会が圧倒的。23区でも昨年度実施は、品川、目黒、大田、江戸川の4議会だけでした。 議会の各会派には政務調査費が支給されてり、必要ならこれを使えばいいのです。議会としての海外調査となれば、費用は税金から別に支出されることになります。福祉はどんどん削りながら「海外視察は別ワク」など論外です。 区民感情に配慮…というなら 公明党は海外調査に反対すべきでは? 自民党の提案に、公明党は賛成しましたが海外調査には参加しない模様です。公明党は議運で「(区民の)今の状態を考えて遠慮…」と発言。積極的に賛成した区民連合(民主党など)、無所属の会とは微妙に立場の違いが明らかになりました。 公明党は、昨年も実施に賛成するも不参加。昨年は「党内事情」とその理由をのべていましたが、今回の意見表明は一歩踏み込んだもの、区民感情を反映したものと思います。 しかし、公明党は区民感情に配慮するなら海外調査にキッパリ反対すべきだったのではないでしょうか。公明党も反対すれば海外調査をくい止めた可能性があったから残念です。 |