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2004年8月29日発行 第451号 |
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石原都政が福祉削って道路建設優先 3月の都市計画道路事業化路線決定に続き、東京都は首都高速中央環状品川線の早期着工を計画しています。品川区の都市計画審議会は来月、同品川線計画を審議します。環境悪化に反対する住民の動きも広がっていますが、道路建設これでいいのでしょうか。
中央環状線は、東京都区部の主要拠点を結ぶ総延長約47kmの路線。東側と北側(中央環状王子線が平成14年12月25日に開通)の約26kmが完成し、現在は西側の新宿線(延長11km)が平成18年度完成予定で工事中。 あてにならない交通渋滞改善 東京都は中央環状品川線の完成により、高速道路全体のネットワークの効率化が図られ、慢性的な交通渋滞の緩和、沿道の環境改善がはかられると述べていますが果たしてどうか。今回は、品川線計画の問題点を3つの角度から考えます。 大気汚染の悪化が心配 周辺住民も反対運動 第一は、排気ガスを換気塔から放出することによる大気汚染の悪化が心配される問題です。 中央環状の新宿線と品川線はほとんどが地下のため、トンネル内の排気ガスを換気塔から排気します。 高さ45bの換気塔設置と品川線入り口が予定される五反田の周辺は窒素酸化物とSPM(浮遊粒子状物質)が都の環境基準を超えています。中高層マンションが林立しており排気ガスの影響は計り知れません。 西五反田の地域では、11の町会が石原都知事あての「都市高速道路中央環状線に関する請願」署名をすすめています。「私たちは子や孫に大気汚染を残したくありません」と、五反田換気所と五反田入り口の設置に反対しています。 渋滞解消どころか ますます増える交通量 第二の交通渋滞解消もあてになりません。1960年から約20年間に高速道路延長は6・7倍になったがほぼ同時期の渋滞時間は11倍に増加しました(警視庁「交通年鑑」)。 しかも大崎駅周辺では大規模な開発がおこなわれており、交通量はますます増えることが予想されています。 税金は道路より都民の暮らしにこそ 第三は、税金の使い方の問題です。品川線の総事業費4000億円は品川区の3年分の一般会計予算に匹敵します。東京都はこの5年間で福祉予算を660億円も減らしました。巨費を投入ずる高速道路より、福祉の充実や都営住宅の建設にこそ回すべきではないでしょうか。
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