「都市再生」の名で開発の周辺整備にも
大崎駅と再開発結ぶ 連絡通路にも税金投入
大崎駅周辺に次々と建つ巨大ビル。国と都、品川区が一体で進める「都市再生」は莫大な税金ムダ遣いです。今議会にも大崎駅(東口)と再開発ビルを直結する通路建設に税金から5億円余も支出する議案を区長が提出、自民・公明・民主ら与党が賛成し推進しています。
大崎駅東口第3地区開発開発は、大手不動産会社の三井不動産など中心に推進。総事業費600億円のうち補助金120億円を予定。再開発の高級マンション(580戸)一戸あたり700万円も税金が投入される計算です。
この通路は、大崎駅東口と大崎駅東口第3地区開発(元住宅展示場のあった所)をむすぶ「歩行者デッキ」。第3地区開発本体に120億円の税金を投入しますが、事業費16億3千4百万円の歩行者デッキにも別に税金から5億7千万円余も補助するのです。従来は、通路など周辺整備は再開発事業者の負担でしたが、小泉内閣が法律を変えて税金投入を広げました。
計画では、通路やエスカレーター以外に「ウェルカムプラザ」や「ゲートプラザ」も設置します。区は「楽しく利用してもらうため」と説明しますが、そんな施設・設備にまで税金投入は納得できません。だいたい国の借金が700兆円を超えているのに大型開発には湯水のように税金を使うなど許されません。
戦争に派遣した職員に手当支給!?
有事三法=国民保護法「根拠」に条例を改定
今議会に、区職員を戦争に協力させるため、職員派遣手当に「武力攻撃災害」を付け加えることを区長が提案。3月1日の区議会総務委員会で審査し、自民・公明・民主など与党が賛成、共産党(みやざき)は反対しました。
今回の条例提案は、有事三法の「国民保護法」制定にともなう地方自治法改定による条例改定。職員給与条例のなかの災害派遣手当に「武力攻撃災害等派遣手当」を盛り込み、派遣職員に対して1日につき3970円(公用施設以外は6620円)の手当するものです。
アメリカの戦争への協力が目的
非核平和宣言の精神に反する
そもそも国民保護法など有事三法は、アメリカが海外で引き起こす戦争に国民を強制的に動員するための法律です。昨年6月に自民・公明に民主も加わって強行成立させられました。土地や家屋、物資を罰則付きで取り上げ、医療や運輸労働者の強制動員、報道規制まで盛り込んだ憲法違反の法律です。
「武力攻撃災害等派遣手当」はこの法律を根拠にしており、災害派遣の一部というものでなく自治体職員を戦争に動員することを前提とした「戦争協力手当」に他なりません。しかも、「武力攻撃災害等派遣手当」は、地方自治法では「支給できる」という規定であり義務化されていません。区の判断で導入するなど断じて認められません。
品川区は「核兵器廃絶と恒久平和確立の悲願を込めて、ここに非核平和都市を宣言し、全世界に訴える」と『非核平和都市宣言』を制定(85年)しています。この宣言からみても区長の姿勢が根本的に問われます。
旧・松崎学園を売却へ
品川区は松崎町との信頼関係を大事に
3月2日の区議会総務委員会に、区側より旧松崎学園を来年3月末で松崎町との契約を終了し同施設と土地を売却するとの報告がありました。
旧松崎学園は区立中学校の夏季臨海施設でした。区は有料老人ホームへの転用を計画しましたが反対運動の広がりに断念。松崎町に貸付けていました。
松崎町は同施設の温泉を生かし宿泊施設「サンセットヒル松崎」としてオープン、多くの住民が利用していました。しかし、品川区は松崎町からの再三の修繕要望にも応じることなく大家としての責任を果たしませんでした。松崎町は独自予算で修繕をしてきましたが施設の老朽化がすすみ、維持費もかさみ維持困難となり契約解除となったものです。
私は、こうした品川区の対応の問題を指摘するとともに、松崎町との信頼関係を大事にする立場から、売却先を決定するにあたっては松崎町の意思を確認するなど相談するよう要望しました。 |
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