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2005年8月28日発行 第497号 |
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都南病院跡の介護施設 住民の世論と運動で高齢者の介護施設がつくられることになった都南病院跡地(南品川5丁目)。しかし、区はここに高額な入所費用が必要な「ケアハウス」建設の考えを明らかにしました。自民党の要望に区が答えたものですが、区民の要望は収入が少なくても利用できる施設です。 特別養護老人ホームは、現在、利用料は月額5〜6万円。しかし、ケアハウスの利用料は格段に高くなるのです。 昨年4月、品川区は西五反田にケアハウスの制度を利用して2つの施設を開設しました。そのひとつ「さくらハイツ西五反田」は、食事つき高齢者用マンションで入居一時金950万円と毎月の利用料は収入により10万円〜14万円。もうひとつの「ケアホーム西五反田」は全室個室の有料老人ホームで月額利用料は要介護度によって25万円〜30万円というもの。 特養老人ホームは10月から「ホテルコスト」導入により、個室で月額9万5千円〜13万4千円に値上げされますが、それでもケアハウスは特養ホームと比べものにならない異常な高さです。
高額所得者向け「ケアハウス」を要望 「都南病院の跡地に特養ホームを」の請願署名運動は一昨年、地元住民が始めました。町会や高齢者クラブに運動が広がって約65,00筆の署名が集まり、区議会に提出されました。 区は当初わが党の要望に対し「都南病院跡地を買う計画はありません」という態度でした。しかし、請願提出後の昨年の予算議会で高橋区長が「グループホームやショートステイ、デイサービスなどの介護施設をつくる」と答弁、それまでの態度を変えたのです。住民運動が目指した特養老人ホームではありませんが、いずれも住民が必要としている高齢者施設でした。住民運動が区を動かしたのです。 しかし、今回の自民党・鈴木真澄議員の質問と区の答弁は、これまでの区の答弁を変えて都南病院跡地に建設する高齢者施設を「金持ちの施設」にしようとするもの。署名に託された住民の願いに背くものといわざるを得ません。 高額所得者向けの介護施設建設に熱中… 平成12年に介護保険がスタート。特養ホームへの入所希望は年々増え続け、現在700人近くが入所を待っています。区内には1ヶ所しかない老人保健施設(さくら会・南大井)も利用は最長3ヶ月間に限られ、3ヶ月〜4ヶ月待たなければ利用できません。 一方、老人病院は月額料金が20万円〜30万円が相場といわれています。「家族介護を社会で担う」、「サービスを自分で選べる」と導入された介護保険ですが、現実はお金がなければまったく「介護保険のワクの外」…現状は本当に深刻です。 それなのに、品川区は食事つき老人マンションや有料老人ホームなど「高額所得者向け施設」の建設に熱中…。これが自治体のやることでしょうか。 |