日本共産党品川区議団TOPへ「みやざき克俊ニュース」目次へ |
2005年11月27日発行 第507号 |
||
相次ぐ耐震強度の偽造 「震度5強で倒壊」…マンションの耐震強度偽造問題。建築設計事務所の耐震構造計算書偽装を見過ごした民間の建築確認検査の問題点も浮き彫りになりました。中延駅裏の葬祭場計画は、問題の潟Cーホームズが建築確認しましたが違法建築が発覚、区が確認を取り消しました。
民間確認検査機関である(株)イーホームズは、姉歯(あねは)建築士設計のマンションについて「巧妙なやり方で見抜けなかった」と述べていますが、中延駅裏の葬祭場建設計画でも違法建築を見逃していました。 この葬祭場計画は、潟Nオリティが設計し、3月には潟Cーホームズによって建築確認が済んでいました。ところが、区が調査した結果、計画内容の違法性が明らかになり建築確認を取り消したのです。区は、地下ホールの2方向避難路と1階の避難路など3ヶ所で建築基準法施行令および東京都建築安全条例での不適合があったと説明していました。 建築確認検査を行政のチェックなしに民間に任せることが大問題を引き起こしています。 構造計算書偽造の21棟のうち20棟が(株)イーホームズの建築確認だった… 千葉県市川市の姉歯(あねは)建築設計事務所による構造計算書の偽造問題で完成済みのマンションなど14棟の強度を国土交通省が再計算した結果、震度5強の地震で倒壊の恐れがある建物は13棟にのぼりました。 国土交通省は偽造された構造計算書が使用された21棟のマンションやホテル名を公表しました。それらはいずれも震度6強でも倒壊しないという耐震基準の半分以下しかなく、最も低かったのは基準を「1」とした場合の0.26しかありませんでした。地震がなくても自壊する恐れも指摘されています。 特に、公表された物件21棟のうち20棟はすべて(株)イーホームズが建築確認をしていました。民間業者による建築確認の危うさが裏付けられました。 検査を民間にまかせたら公正さが確保できない―日本共産党の指摘が現実に 問題の背景には、98年の建築基準法の改悪があります。自治体が行ってきた建築確認・完了検査を、民間機関も実施できるよう規制を緩和したのです。 日本共産党は、建築基準法改悪に対し、
(1)民間検査機関はゼネコンや大手住宅メーカーの集合体でも可能、公正・中立性が確保できない。 と問題を指摘し反対しました。他党はすべて賛成しました。 「民間でできることは民間で」という小泉内閣。しかし、国民の財産・安全を守るために「建築確認の民間開放」は根本的に見直すべきです。 民間の建築確認は区で再チェックを 日本共産党区議団は、民間建築確認検査機関への申請が増大している事態のもと、区長に対して民間の建築確認検査機関に申請する建築主に各種条例を徹底するよう求めていました。 来年度の予算要望書を提出した際に高橋区長は、「民間で確認された計画は、区がチェックできるよう検討したい」とのべました。 |