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みやざき克俊 みやざき克俊ニュース 2006年3月26日発行
第523号

予算審議終了
日本共産党は予算に反対国保・介護と障害者に負担
巨大ビル建設より暮らし支援こそ

3月6日から開催されていた予算特別委員会が、20日終了しました。一般会計予算と国保、老人保健、介護保険の各特別会計予算が可決しました。日本共産党は一般会計、国保、介護の各予算に反対、老人保健の予算に賛成しました。

目黒川沿いに巨大ビルが林立する大崎駅東口第3地区開発。合計124億円の税金が投入される。

自民・公明の小泉内閣は増税と医療費負担増の計画が目白押しです。いま、正規労働者が5年間で300万人も減り、パート・派遣に置き換わりました。労働者の3人に1人は不安定雇用で、非正規労働者は生涯賃金が正規の4分の1といわれます。「労働法制の規制緩和」と相次ぐ税制改悪、社会保障の改悪が国民の間に「格差」と「貧困」を拡げました。ところが、高橋区長が提案した新年度予算案は巨大ビル建設に莫大な税金を注ぎ込む一方で、区民に重い負担を押し付けるものでした。

予算審議で日本共産党は区民のくらしを守ってがんばりました。一方、公明党や民主党、自民党、生活者ネットらからは区民を苦しめる政治の告発はいっさいありませんでした。

2006年度予算への意見
日本共産党品川区議団

日本共産党区議団は、予算案の問題を5点指摘しました。

第1の問題は、区民への負担増を強いていることです。

介護保険料は月額3300円から3900円に値上げ。ところが、税制改定(住民税非課税措置の廃止)で保険料のランクそのものが引きあがります。1万1800人の方が影響を受けます。他区では高額所得者に多めに負担してもらうことによって実質的に保険料基準額を値上げしない工夫をしているのに、品川区ではそんな工夫もせず低所得者ほど重くしています。

国保料値上げは所得割を減らして均等割を増やし低所得者に重くしただけでなく住民税が新たに課税されると年9630円が4万1672円へと実に4.3倍になるものです。

障害者「自立支援」法(4月から)により障害者のサービスは原則1割負担、施設入所者は食費、光熱費が自己負担になりますが、品川区は施設入所者の手当を廃止しました。

第2の問題は、区民サービスの企業への「丸投げ」です。

学校給食の調理を外部委託、土木事務所全廃、「市場化テスト」導入で区施設の民間委託を推進しています。小泉内閣の「官から民へ」「小さな政府」の品川区版ですが、耐震強度偽装や相次いだJRの重大事故は効率、収益を第一にした結果です。財界の要求で公共性を投げ捨てることは認められません。

第3は、大企業による大規模開発を推進している問題です。

新年度予算では大崎駅周辺のビル建設に114億円(一般会計予算の8.5%、中小企業予算9億6千万円の12年分)も使います。一方、首都直下地震はいつきてもおかしくないと言われ、住民の生命と財産が危険にさらされているのに、住宅の耐震化補助はわずか5件分しかありません。

第4は、小中一貫校拡大と小中一貫教育の全校実施です。

異学年の子どもたちを成績で分けて一緒に勉強させる…学校選択、学力テスト結果公開に加え競争をあおる教育は問題。「子どもの権利条約」に違反します。世界の教育は競争でなく「協同の学び」が主流です。

第5は、住民の声を聞かない強権的区政運営です。

学校給食調理の外部委託や学童保育クラブ廃止では住民の意見を聞こうそしませんでした。武蔵小山の「しゃれた街づくり」でもディベロッパーや地権者の意見だけでなく住民の声も聞くべきです。

最後に、アルゼンチン債問題での対応です。

高橋区長は1億円余の損害を区民に説明していません。あらためて区民への謝罪と関係者による損害賠償を求めます。

日本共産党が予算修正を提案

日本共産党区議団は予算特別委員会に、子ども医療費助成の中学生まで拡大、寝たきり高齢者の入院時紙オムツ代支給など区民から寄せられた要望を盛り込んだ予算修正を提案しました。議会の海外調査や同和相談など不要・不急の予算を削減して財源を捻出するもの。しかし、公明、民主、自民、しながわ自民、生活者ネット、無所属の会らが反対し否決しました。詳細は次号でお知らせします。