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みやざき克俊 みやざき克俊ニュース 2006年4月16日発行
第526号

同じ議員が何回も参加−条件付でOK
品川区議会海外調査を「規制緩和」

ひとり70万円の予算。議会の税金のムダ遣いの典型=海外調査を区議会与党がいままでのルールの「規制を緩和」してしまいました。不況と「格差」が広がる中、区民のくらし・営業がいっそう厳しさを増しているのに議員がこんなことでいいのでしょうか?

民間では考えられない!!海外調査の見直しは当然なのに…

住民の批判に昨年の海外視察の参加は自民と民主だけ。不参加は日本共産党以外にも広がり、議会の会派の過半数を占めるという事態に海外調査の見直しが求められました。ところが、これまでより後退させてしまったのです。

品川区議会は海外調査の見直し検討を行いましたが、公明、民主、自民、無所属の会、生活者ネットら与党は海外調査の「申し合わせ」に

@複数回参加は調査団の構成上の必要に限り認める

A1期目議員の参加は原則として認めない―の2点を加えるだけで終わらせました。

日本共産党は海外調査の全面的な見直しを提案するとともに、「与党案は現状より後退する。住民の理解は得られない」と反対しました。

第一は、海外調査の「決め方」を見直さなかったことです。

海外調査の決め方は

@海外調査の予算を区長に要求

A海外調査の実施を議会運営委員会で決定

B仮の調査団で調査内容と行き先を検討

C本会議で議決―という流れ。「予算先にあり」、「海外調査先にあり」は民間企業では考えられません。

しかも、過半数の会派が不参加でも実施できるというハードルの低さも問題です。

第二は、参加での「規制緩和」です。見直しでは同じ議員の複数回参加を条件付きで認め、不参加会派ワクの参加会派による分け取りも制限なしです。

第三は、これまでの「申し合わせ」からも後退したことです。 「申し合わせ」では、議運で決定後に海外調査予算を要求するとなっているのに実際は決定前です。見直しでこの状態を追認しました。これでは何のための「申し合わせ」でしょうか。

結局、今回の見直しはこれまでの「申し合わせ」より後退といわざるを得ません。

見直しに反対してきた自民と民主はもとより、見直しを主張した生活者ネットと公明は、なぜ「これでよし」としたのか区民に説明できるのでしょうか。

日本共産党の提案は実現できませんでしたが、海外調査の抜本的見直しのために引き続き奮闘します。

 
品川区議会海外調査のあり方見直しのための日本共産党の提案(骨子)

@海外調査の目的から「議員の見識を高める」は削除。

A海外調査は、政策的検討を要する区内の問題および海 外調査により期待できる政策的効果、経費など記した 「企画書」で検討し、決定には議会運営委員会で3分の 2以上の賛成を条件にする。

B海外調査の予算は議運で実施を決定した後、区長に要 求する。

C参加議員数は議員定数の5分の1を上限。参加は各会 派人数の按分とし不参加会派のワクは欠員とする。

D同一議員の同一期内の複数回参加は制限する。

※海外調査を多数決で決めること自体無理が ある。今でも必要と考える会派・議員が自 らの判断と責任、お金で実施することは可 能です。その際は議長が相手先に連絡する など便宜を図ればいいのです。