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2006年4月30日・5月7日合併号 第528号 |
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おカネで命に『格差』小泉改革 医療費負担の大幅増と公的保険の範囲縮小―日本の医療制度の根幹を壊してしまう法案が、いま国会で審議されています。日本共産党は医療大改悪に反対する国会請願署名に取り組んでいます。今回は、ゆたか病院の権守光夫院長に法案の問題点をうかがいました。
窓口負担増、保険料引き上げ、病院追いだし…「弱いものいじめ」 小泉医療改革は、命にまで「格差」を持ち込む大改悪です。 第一は、高齢者の窓口負担を増やすことです。70〜74歳の窓口負担を現在の1割から再来年4月に2割へ引き上げる。70歳過ぎても現役並みの所得があれば今年秋から3割負担です。 また、「高齢者医療制度」を新たにつくって75歳以上の方はすべてこの保険に加入させて保険料は平均月5千円。年金から「天引き」します。 入院は今年10月から、療養病床は食費・居住費が保険適用外に。長期入院患者(住民税課税の方)の入院費は月三万円も値上げされ、高額療養費制度でも患者負担を増額、人工透析は一定所得以上は負担が二倍になります。まさに“お金の切れ目が命の切れ目”の医療改悪です。 さらに、長期入院用の介護型療養病床を6年後に23万ベッドも削減。高齢者が病院に入院できない事態を加速します。 小泉首相は「現役世代との公平」と言いますが、年をとれば病気がちになるのは当たり前。高齢者や立場の弱い人に追いうちをかける改悪は許せません。 「混合診療」導入─ 「保険証1枚あれば、必要な医療は受けられる」が日本の医療制度です。政府が導入しようという「混合診療」は、 @高度な医療や新薬 Aカゼや腹痛など軽い病気 は、保険外にしようというものです。これでは保険証があっても、お金がなければ病気を治すことができなくなってしまいます。現在の医療制度をおおもとからこわすことまで計画しているのです。 保険会社にはビジネスチャンス いま、テレビや新聞でアメリカ系保険会社の宣伝があふれています。「のしかかる自己負担」、「公的保険適用外の治療費への備えも必要」などと保険加入を大宣伝しています。日本の保険制度を壊して民間保険会社にもうけさせようというのです。 さらに、医療費の患者負担と保険料の国民負担を増やし企業や国の負担を減らすことです。 政府や財界は、医療費の増大で経済も財政も破たんするといいますが、実際は、日本の医療費はGDP(国民総生産)比で7・9%。アメリカは14・6%、ドイツ10・9%、フランス9・7%などと比べても低水準。一方、公的医療保険における窓口負担割合は、ドイツ6・0%、フランス11・2%に対して日本は16・1%と突出しています。それなのに、財界は企業の負担をもっと軽減するよう要求、小泉内閣が進めようとしているのです。 ゆたか病院や三ツ木診療所も医療改悪に反対。日本医師会も署名運動をしています。いま、医療大改悪反対の一点で国民的な共同を広げることが大事です。日本共産党にもぜひ、がんばっていただきたいと思います。
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