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2006年5月28日発行 第531号 |
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オンブズマン公開質問に共産党が回答 自民党品川区議団が、多額の飲食費や遊興費を政務調査費から支出していた問題で4月、東京地裁は「目的外」として返還を命じました。自民党は返還を拒否し控訴しましたが、あらためて政調費のあり方が問題になっています。 こうしたなか、裁判を起こした品川区民オンブズマンの会(佐藤龍雄代表)が品川区議会の各会派に公開質問状(表参照)を提出。政調費のあり方について各会派の考え方を質しました。 日本共産党は、判決にそって支出基準の見直しや透明度を高めることを提案しています。回答はウラ面のとおりです。 なお、オンブズマンの会によれば、5月23日現在回答したのは、日本共産党と民主党、無所属の会の三会派。自民、公明、生活者ネットは未回答です。 品川区民オンブズマンの会からの公開質問に対する 東京地裁判決は貴会の全面勝利でした。判決は当然です。自民党の「政務調査費の飲食への支出は使途基準に従った」との主張は通用しません。769万円を返還すべきです。しかし、自民党は返還を拒否、区議会事務局長が「政調費の使い方は議会各会派に委ねられるべき」と控訴したことは容認できません。 政調費は、議会が行政をチェックし、住民要望を反映させていくために必要な経費です。しかし、区民の貴重な税金ですから使途をガラス張りにすることは当然です。判決を受けて品川区議会は政調費使途基準の抜本的な見直しが迫られています。日本共産党は、見直しは区民参加ですすめるべきと考えます。 貴会からの公開質問について次の通り回答いたします。 1について、政調費の使い方、必要性の判断は議会の会派に委ねられています。一方、政調費の使途は領収書付きで全面公開、住民監視の仕組みもできております。 現在、政調費の収支報告は「目的」を記載していません。「中小企業の現状把握のための懇談会」、「○○区の子育て支援策の調査」など、政調費支出の目的がわかるような工夫・改善は必要です。 2について、住民、納税者の立場で行政や議会をチェックする住民運動は大歓迎です。議会には行政側の監査委員制度に相当する制度がなく、区民による政調費のチェック機関の設置に賛成です。チェック機関の構成や任務・権限など検討したいと思います。 3について、今回の東京地裁判決にしたがえば、政調費による飲食費は会議に伴う弁当やお茶程度に限定されることになります。この判決にしたがって政調費の使途基準を見直すべきです。 なお、日本共産党は01年度まで、他自治体への出張調査の場合に1食千円を上限に食事代を、また区政懇談会の時のお茶代を政調費から支出してきました。しかし、入院時の給食費自己負担や、民間企業では出張時の食事代を支給しない企業が増えるなどの社会状況の変化や住民感情を考慮し02年度から飲食には支出していません。 4について、調査のために政調費からタクシー代を支出することはあり得ます。問題は調査、研究のために使われているかどうかです。議会(委員会)出席のためなら「目的外」といわざるを得ません。区議会議員には議会出席のための交通費支給(費用弁償制度)があり、「政調費と交通費の二重取り」になる可能性があります。 なお、日本共産党は費用弁償制度そのものが不必要と考えます。 5について、政調費の使途はすでに全面公開しその判断は、選挙など有権者としての審判の場で行うべきと考えます。しかも、今回の判決で政調費の使途基準は明確に示されましたが、それでもなお目的外支出が生じたら制裁を課すことはやむを得ません。 最後に、政調費の領収書付き公開は日本共産党が提案し、品川区議会が全国に先駆けて実現しただけに今回の事態は非常に残念です。 |