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みやざき克俊 みやざき克俊ニュース 2006年9月24日発行
第547号

世論調査「品川に住み続けたい」86%
急がれる区営住宅の増設


高級マンションが建設される大崎駅東口の再開発

品川区が今年9月に発表した世論調査(速報値)では、「品川区に住み続けたい」との回答が86%にのぼっています。新しい品川区政には「品川区に住み続けたい」という願いに応えるために、所得の少ない方々向けに低家賃の区営住宅増設が求められています。

品川区の広報と品川区ホームページでは故・高橋区長の追悼記事を掲載。同区長の主な功績として、「新しい施策の展開と住み続けたい品川区の実現」を掲げ、特に、住宅では平成15・16年に大型区民住宅を建設して「住み慣れた地区で安心して住み続けられる品川区を実現してきました」とのべています。

  しかし、これまでの住宅政策は、区が直接建設する中堅所得者向け「区民住宅」建設と、再開発による高級マンション建設を税金を投入して支援するもの。その一方で、低所得者向けの区営住宅、高齢者住宅は増設してきませんでした。住宅政策は根本から見直しが必要です。

再開発の高級マンション建設に応援―区民の理解が得られるのでしょうか?

再開発の高級マンションに多額の補助金を投入したのは東五反田2丁目のオーバルコート(343戸・01年竣工)。三井不動産のマンション建設に49億円もの補助金が使われました。このマンションの販売価格は、最高が1億3千万円、最多価格帯7千万円台でした。

  おもて面の写真は、現在建設中の大崎駅東口第3地区の再開発。オーバルコートと目黒川をはさんだ大崎駅寄りです。約2・5haに超高層建物のオフィスビルとマンション(賃貸、分譲各1棟)を建設します。254戸の分譲マンションは、販売価格が最高1億1千950万円、最多価格帯が9千万円台(3戸)というものです。

  この計画には税金から125億円もの補助金を予定。単純計算でマンション1戸あたり700万円になりますが、これは、区営住宅の建設費1戸分の費用と大差ありません。

  「住宅の購入は年収の5倍が限度」といわれますが、庶民の手が届かない高級マンションには税金で補助するが、所得の少ない区民向け住宅は建設しないという品川区の姿勢は到底、理解できません。

区営住宅建設を盛り込んだ
住宅マスタープランのつくり直しを!

住宅マスタープラン・概要(H13年〜22年まで)

(1)区営住宅―都・区営住宅は4千戸余整備した。区営 住宅は都営住宅の移管で確保し新たな増設計画なし。
(2)高齢者住宅―220戸つくった。今後は特養老人ホーム 退所者の受け皿とし、新たな増設はなし。
(3)有料老人ホーム―「高齢者の安心の住まい」、ケアホー ムは平成22年までに120戸建設する。
(4)区民住宅―平成22年までに630戸建設し1545戸にする。

上の表は、品川区の住宅マスタープランの概要です。区が関与する公的住宅の目標を定めたもの。平成13年から22年までの間で建設計画があるのは区民住宅600戸余、高齢者の安心の住まい(有料老人ホーム)120戸だけ、いずれも中堅所得者を対象にした住宅です。

そもそも、中堅・高額所得層向けの住宅は民間業者が供給しています。低所得者のための住宅は自治体がやらなければどこも供給しません。低所得者向け住宅が1戸も増設計画がない「マスタープラン」はつくりかえるべきです。得者向け住宅が1戸も増設計画がない「マスタープラン」はつくりかえるべきです。