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沢田英次

沢田英次(前区議会議員)

2000年10月〜2006年12月のニュースを掲載しています。

2003年6月29日発行
第1023号


若月教育長「マスコミの責任」というが
学力テスト成績公開 要綱で決めていた
子どもを傷つける成績公表は中止を

 4月1日に若月教育長が「学校ごとに平均点を公表すること」を決定していたことが明らかになりました。教育長は文教委員会で「私は公表をするとか、しないとか言っていない」と答弁。自ら決定しておきながらのマスコミに責任転嫁…。

マスコミへの責任転嫁、教育長としての資格が問われる?

 5月7日付朝日新聞は「学力テストの学校ごと、出身小学校ごとも』の見出しで「品川区教委は、学校ごとに平均点をを公表する」と報道。教育長は区議会文教委員会で「平均点は公開しないが、正答率など何らかの公表を考えたい」と答弁。一方、私の質問に「マスコミの取材は受けていない」と新聞が勝手に書いたといわんばかりの答弁をしていました。ところが、今年4月1日の教育長決定の「品川区立学校における学力定着度調査実施要綱」で「区全体・小中学校ごとの実施教科別の平均点を公表する」と決めていたことが共産党の調査で明らかになりました。
 私が、朝日新聞社に事実を尋ねたところ「様々な角度から取材をして記事にした」との回答がありました。朝日が報じた5月7日には毎日、東京など「学校ごとに平均点公表」と報じています。若月教育長が、マスコミに情報を流しながら、区民からの抗議続出で、マスコミに責任を転嫁したとしか思えません。もしこれが事実なら、教育長としての資格が問われると思います。

全国学力テスト
すさまじい競争教育が、成績悪い子、休ませる!

1960年代、文部省は全国学力テスト実施。その結果すさまじい競争教育をもたらしました。

 5月7日付、東京新聞で教育評論家の尾木直樹さんは、全国1位となった香川県の実態を「1ヶ月前からテストに合わせた内容で早朝、放課後の補習は当然だった。成績の悪い子どもは当日休ませ、試験官である教諭が巡回中に解答の間違えを指差しすることもあった」と報じています。テストでよい点を取ることだけが目標となる、すさまじい競争教育の実態が述べられています。学力テストは、子ども同士の友情や子どもの人格も傷つけることが心配されます。

 福岡地裁をはじめ7件の裁判でも「学力テストは行政権力の教育への介入」と違法判決が出されました。1964年にはついに学力テストは中止となりました