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沢田英次(前区議会議員)2000年10月〜2006年12月のニュースを掲載しています。 |
2004年2月22日発行 第1053号 |
子どもたちが心配です 最近、「習熟度別指導の何が問題か」(佐藤学書・東京大学大学院教育学研究科教授)を読みました。品川区は「教育改革プラン21」で小中一貫校、学力テストの公表など能力別・競争教育を進めています。佐藤先生は能力別教育(トラッキング)は時代遅れであり、子どもたちにとって取り返しのつかない事態をもたらす、と警告しているのですが。 能力別教育は時代遅れ 佐藤先生は、全国に広がる習熟度別教育(能力別教育=トラッキングの一形態)は、1960年代から197070年代にかけて決着済みの問題で欧米では中止している国が大半であると指摘。2000年に行ったOECDの読解力リテラシーの国際テスト(PISA調査)では1位〜8位がトラッキング教育を否定した平等教育を実践した国で占め、平等教育、少人数学級を進めるフィンランドがダントツとなりました。 トラッキングとは能力や進路に応じてコースに振り分ける教育。できる子できない子でクラスを分ける習熟度別学習もその一形態です。注目されるのはこれまで、学力が高いとしたドイツ21位だったことです。ドイツは小学校4年の成績で大学進学目指すエリート学校、職業技術をめざす学校、学力の低い子を集める学校に3分。徹底したトラッキングを進めてきました。その結果が21位、これをPISAショックと呼ぶそうです。 品川区は小中一貫校のカリキュラムを全小中学校に拡大する方針を明らかにしています。ある先生は「小学校5年の勉強を3年生で行うよう指示された」とのことです。学校嫌いの子を爆発的増やし、学力を低下を広範にもたらしたら教育委員会は責任を取れるのでしょうか。
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