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沢田英次

沢田英次(前区議会議員)

2000年10月〜2006年12月のニュースを掲載しています。

2005年11月13日発行
第1123号


犬山市「学び合いの学校づくり」シンポジューム
競争でなく学びあい
教育の原点を見た思い

「競争」の「評価」の市場原理では期待通りの成果を上げるとはとても思えません…これは犬山市(愛知県)瀬見井教育長の言葉です。私は「学びあい」の教育をすすめる犬山市の第8回教育シンポジュームに鈴木、飯沼、中塚議員と共に参加しました。「自ら生涯にわたって学び続ける力を育む」を目指す犬山市、教育の原点をみる思い、がしました。

「皆で分かる」が楽しい
効果あげる少人数グループ学習

犬山市第8回教育シンポジュウム

犬山市は、品川区と並び教育改革で知られています。

同市は全国に先駆けて少人数学級を実現、学級数を何人にするか、各学校の裁量にしています。能力別にクラスを分ける習熟別授業は原則として導入しない、さらにクラスを「できる子」「できない子」で構成する4人程度の小グループにわけ「学びあい」の共同学習を進めています。

「能力別教育の方が、効果がある」ーとの主張がありますがアメリカのジョンソン兄弟をはじめとした教育研究は、競争主義教育は「学びあい」(平等教育)の学習より学力、人格形成の面でも効果はない、ことが判明しています。

少人数グループによる学びあい教育は、OECDの国際学力テストで一位となったフィンランドなど世界に広がっています。

東小学校5年を担当する宇野先生は「少人数グループに分ける教育は、誰もがリーダーになる。なんにでも挑戦してみる、そんな雰囲気の中で学んでいる」と発言しました。

品川区は学校選択の自由化、学力テストの成績公開、習熟別学習の拡大と小中一貫校など、競争主義教育を推進、犬山市の教育と正反対の道を勧めています。

一生に一度しかない義務教育を学力、人格形成の面でも優れている「学びあい」の教育への転換が急がれています。