日本共産党品川区議団TOPへ沢田英次区議会報告」目次へ

沢田英次

沢田英次(前区議会議員)

2000年10月〜2006年12月のニュースを掲載しています。

2006年3月5日発行
第1135号


小中一貫校=日野学園開校
立派な校舎だが不安!
競争主義的教育が及ぼす影響

品川区で始めての小中一貫校、日野学園が4月1日から開校します。27日、文教委員会で完成直前の日野学園を視察しました。 立派な校舎だったが、詰め込み、競争主義的な一貫校の教育が、子どもたちに及ぼす影響を考えると不安でなりません。

世界は共同の学びあいが主流
時代遅れの競争主義的教育

3階の教室から見た校庭
小学生の普通教室

小中一貫教育の特徴は、一つはつめ込み教育。小6の漢字を5年生に。算数では小6の倍数・約数を小5へ、といった具合に前倒しの教育。もう一つは、5年生から導入される習熟度別(学力別に)に学習するステップアップ学習です。どの子もできる子のクラスに入りたいのは当然です。下位のグループとなった子は屈辱感を持つとともに友情をも壊すことになりかねません。競争教育の徹底は不登校や、いじめなど学校問題を多発しかねません。

区教委は「小中一貫教育は競争教育ではない」といいますが、学校選択自由化で学校間を競わせ、学力テストの実施と公表で子どもたちに点数で競わせる、典型的な競争主義教育といわなければなりません。

世界の流れは、競争主義教育は時代遅れです。OECDの国際学力テストで世界のトップとなったフィンランドは、異なる学力の子どもを一緒にした小グループで勉強(協同の教育)することにより大きな成果を上げています。

東京大学の佐藤学教育学部長は「できる子もできない子も小グループで学びあいを実現することにより、できる子もできない子も伸びていくことができる。ヨーロッパでもアジアでも共同の学びに移行している」と強調しています。

公立学校は様々な学力の子で構成、「学びあい」の条件が整っています。競わせるのではなくともに教え学びあう教育となるよう力をつくします。