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沢田英次

沢田英次(前区議会議員)

2000年10月〜2006年12月のニュースを掲載しています。

2006年10月8日発行
第1160号


基金514億円、貯まるはず!
品川区痛みの政治の連続 特養つくらず、不安定雇用拡大、負担増

高橋区長死去に伴い、高橋区長の「健全財政」の業績を持ち上げる議論・報道が盛んです。区民にとって「健全財政」が何をもたらしたか述べることにします。

特養ホーム・老健施設、最低ランク とても介護先進区とはいえない

品川区の基金残高(自治体の貯金)514億円は23区で3番目。自治体は利益を追求する企業ではありません。住民のサービスや暮らしを以下に守ったかが問われます。

  品川区は「介護先進区」をアピールしてきましたが、実態はどうでしょうか。「23区に先駆けてつくった」自慢する特養ホームで見てみます。現在、500名が入所待ちしている特養ホームをベッド数と老人人口に対する割合は、品川区は0・95%で23区中18位。老人保健施設は0・17%で21位といずれ全都最下位グループです。

  特養ホームも老健施設も介護保険の基盤施設とても先進区とはいえません。ちなみに寝たきり世帯への紙おむつは3千円相当で23区で最低となっています。

正規保育士と不安定雇用半々
パッチワーク保育、被害者は子ども

品川区が「全国一」と自慢する保育ではどうでしょうか。 品川区は1983年以来の「行革」で職員を1605人削減、保育園職員は削減の矢面に立たされてきました。

現在、正規職員の保育士は625人、非常勤420人、派遣129人となっており、半々で保育園が運営されています。非常勤は時間給1200円程度の賃金で社会保険もない状況。このため退職者があとを絶たず、仕事の継承だけでも大変でパッチワーク保育となっているのが実態です。

今年4月、4園で夜間保育を実施しましたが派遣の保育士がそろわず正規保育士を他園に回す事態となりました。 保育は子どもと保育士と深い信頼関係が前提で安定した保育の状況とはとてもいえません。

3年前、保育園の保育料を23区で初めて27%値上げする方針でしたが共産党と父母の強い反対で初年度9%値上げで中止した問題、職員削減、学童保育全廃で基金は貯まったが「保育日本一」といえるような状況ではありません。