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鈴木ひろ子

こんにちは鈴木ひろ子です。

2001年10月7日発行
第119号

suzuki@jcp-shinagawa.com

無料 法律・生活相談会
日時:2024年5月29日(水)17:30~
会場:鈴木ひろ子事務所 中延2-11-7 3783-8833
弁護士さんが対応します。どんな問題でもお気軽に。


国民健康保険料
   ふえる滞納! 
高すぎて払えない!
品川区が10月から全額自己負担の資格証明書発行

  10月2日から始まった決算委員会で私は国民健康保険の滞納世帯への対応問題を取り上げて質問しました。

「払いたくても払えない」滞納は一万5千世帯に

 品川区の国保加入世帯は約72000世帯です。滞納世帯はそのうちの2割を超えています。滞納理由は、失業15%・病気ケガ13%・営業不振11%・生活困窮11%・借金返済多額・会社倒産・破産などで65%を占め、深刻な不況のなかで払いたくても払えない区民の大変な実態を反映しています。

区が初めて滞納者に短期証と資格証を発行

 今年4月、区は初めて1年以上の滞納者の内4360世帯に対して、それまでの2年間有効の保険証から6ヶ月のみ有効の短期保険証に変えたものを発行しました。小泉首相が厚生大臣のとき国民健康保険法を改定し、滞納者に対して、それまで短期証や資格証を「発行することができる」という規定だったものを「発行する」と義務規定に変えたことを受けて行ったものです。

減免制度の拡大を提案
 国保には申請すると受けられる減免制度があります。しかし災害や廃業など一時的な生活困窮が対象となっており、その期間も3ヶ月と短期間です。

 私は「自治体によっては、対象を恒常的な低所得者もふくめ、その基準も生活保護基準の1.5倍、期間もその年度全

てと拡大している。ぜひ減免の拡大を働きかけてほしい」と質問しました。しかし担当課長の答弁は「お知らせを何度も出している。納付についての相談をしてほしい。減免の拡大は考えていない」というものでした。

医療にかかれない!全額自己負担の資格証

 さらにこの10月から区は40人に、病院の窓口でかかった医療費の全額を支払う資格証明書を発行しました。対象は1年以上滞納しその額が30万円以上、そして医療にかかっている者、なおかつ送付した弁明書を提出しなかった者としています。

 保険料が払えない人に医療費の全額が払えるでしょうか。

 私は「資格証発行は命綱を断ち切ることになる。本人から連絡がないからといって発行するのでなく、最後まで区から連絡をとって発行しなくても済むような対応をしてほしい」と質問しました。課長は「5回も通知をして弁明の機会をつくっているのに反応がないのだからやむをえない」と答えました。

 自治体によっては所得が生活保護基準の1.1倍までは資格証は出さない。またある自治体では資格証そのものを発行しないとしています。取り返しのつかない事態を引き起こさない対応が求められています。

国保料が高すぎる。大元は国庫負担の削減

 滞納がこれほど多いのはあまりにも国保料が高すぎるからです。しかも低所得者が年々値上げされる仕組みになっています。なぜこんなに高いのか。それは国庫負担が1983年まで45%あったものを現在の38%まで削減したことが大きな原因です。23区の区長会でも毎年国に対して国庫負担の拡大を要望しています。国庫負担をもとに戻せば保険料の引き下げが可能です。私は「不況がさらに深刻になっている中で中小業者の方や商店の方がどれほど大変な生活となっているか。収入に占める国保料の割合がどれほど高いか。区としても国や都の負担率を増やすよう働きかけるべき」と求めました。