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中塚亮区議が第3回定例会で一般質問を行いました
「各地で頻発する豪雨災害区民の命を守る対策強化を」
「区のアンケート調査にも「急ぐ必要なし」の声区民不在で進めるJR開発のための超高層新庁舎は中止を」
「「ツーブロック禁止」「肩より長い髪を下ろしたまま禁止」「下着は白」など、中学校の理不尽な校則は見直しを」

2021.09.17 中塚亮区議

質問項目

  1. 各地で頻発する豪雨災害区民の命を守る対策強化を
  2. 区のアンケート調査にも「急ぐ必要なし」の声区民不在で進めるJR開発のための超高層新庁舎は中止を
  3. 「ツーブロック禁止」「肩より長い髪を下ろしたまま禁止」「下着は白」など、中学校の理不尽な校則は見直しを

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質問

各地で頻発する豪雨災害区民の命を守る対策強化を

日本共産党を代表し一般質問を行います。はじめに

「各地で頻発する豪雨災害区民の命を守る対策強化を」です

巨大化する台風や発達した線状降水帯(こうすいたい)などによる豪雨災害が相次いでいます。背景に、気候危機と言われる地球規模の気候変動があり、CO2削減は死活問題です。
しかし、菅自公政権の目標も計画も国際的に大きく遅れ、石炭火力及び原発に依存するものです。日本共産党は省エネと再生可能エネルギーで、2030年までにCO2を50%から60%を削減する戦略を発表しました。その実現に全力をあげたいと思います。
その上で、今回は豪雨災害の対策強化を求め、質問します。
数十年に一度とされる豪雨に出される大雨特別警報。しかし、最近では毎年のように各地に出されています。テレビでは「命を守る行動を」などの報道が続き、これが品川区だったら、どうなるのか。現実の問題として考える機会が増えています。
品川区は土砂災害、目黒川氾濫、立会川氾濫などの際に、避難指示などの避難情報を、あらかじめ定められた地域に出し、区民に行動を呼びかけます。
また、大雨特別警報の時には、豪雨の中での避難は危険なので、自宅の2階に上がるなどの行動も呼びかけられます。
そのなかで、特に移動が困難な高齢者や障害者について、事前に準備すべき事、災害発生後に取るべき行動、避難場所における避難生活への支援などを、それぞれの事情にそった、個別計画をあらかじめ作成することが必要です。
質問@豪雨災害の際に、避難が困難な高齢者や障害者などについて、移動や避難生活を支援する個別計画の作成と訓練の実施を求めます。いかがでしょうか。
また、避難先の環境改善も重要です。台風直撃などに際し、自宅での滞在に不安を感じる方を受け入れる施設として、学校など区内15カ所が自主避難施設として開設されます。
また、土砂災害、目黒川氾濫、立会川氾濫などの際も、それぞれ避難場所が開設されます。
区は水、食料について「必要な方にはお渡しする」と説明。またパーテーションについては「増備を早急に進め避難所環境の改善につなげたい」と説明。しかし、その備蓄はパーテーション1200個、簡易ベッド100個。
区は風水害の避難者数を1200人としますが、首都直下大地震の被害も踏まえるならば、とてもたりません。また、避難先の運営マニュアルは区民に公開されておらず、これでは現状の計画を知る事や改善が進みません。
質問Aパーテーション、簡易ベッドの備蓄について、早急に大幅な追加を行うこと。また、体育館の中で設置するテントを備蓄に追加すること。各自主避難施設及び避難場所の運営マニュアルを区ホームページに公開すること。それぞれ、いかがでしょうか。
コロナ対策の徹底も重要です。特に自宅療養者への対応、避難先での検査や陽性者のゾーン分けの徹底が急務です。
質問Bコロナ感染が広がる中、自宅療養者の避難を支援する計画を作成すること。また、各自主避難施設や避難場所での検査体制と陽性者のゾーン分けを求めます。それぞれ、いかがでしょうか。

豪雨災害で自宅を失い、生活再建までの間、避難所での生活を余儀なくされる方への支援も必要です。現状の計画は、避難所があふれた際に、ホテルを活用する計画ですが、避難所環境の改善やコロナ対策のためにも、災害発生後について、学校などの避難場所から、ホテルを避難所として借り上げ移動し、避難生活をおくる支援計画が必要です。  
質問C災害発生後、自宅を失い避難生活を余儀なくされた方について、ホテルを避難所として借り上げ、学校などからホテルへと移動する計画の作成を求めますが、いかがでしょうか。

区のアンケート調査にも「急ぐ必要なし」の声区民不在で進めるJR開発のための超高層新庁舎は中止を

 次に、区のアンケート調査にも「急ぐ必要なし」の声区民不在で進めるJR開発のための超高層新庁舎は中止をです

 コロナ危機が、区民生活に深刻な影響をもたらし、暮らしや営業への支援強化が急がれる中、品川区役所の超高層新庁舎の検討が急ピッチで進められています。

 現在の庁舎は議会棟も含め10年前に36億円かけて耐震補強工事を行い、最低でもあと15年使える建物。

 しかし、品川区は基本構想・計画・設計を進め、4年後には新庁舎建設に着手、6年後には現庁舎解体の計画です。

 新庁舎計画策定委員会で、区は建設規模と建設候補地を示し、新庁舎を15〜17階と説明しました。これは現在の2倍以上となる超高層です。

 2年前に建て替えを行った渋谷区庁舎は15階。エレベーターは実質4基のみのため出勤時間には20〜30分前にこないと間に合わない事態が起きました。

 また、ワンフロアの面積は半分以下となったため、住民も職員も階段を上下に行ったり来たりすることが増えました。

 26階建ての文京区庁舎でも、朝や昼など移動が多い時間帯において、なかなかエレベーターに乗れない状況が生まれています。エレベーターは高層用と低層用に分かれていますが、たとえば20階から10階に移動する場合では13階で一度乗り換えなくてはならない不便が起きています。

 超高層の庁舎は上下の移動だけでなく、防災面でも大きな問題があります。直下型大地震でエレベーターが停止すれば、上下移動は困難に。メンテナンス会社が復旧する計画はありますが、広域災害の場合、いつ復旧できるか、その見通しは立ちません。

 また災害時は、全庁的な対応が必要となりますが、エレベーターが止まれば、特に中高層に配置された部署は、災害時にその役割を発揮することが困難になり、これでは防災拠点としての区役所機能が発揮できません。

 昨年、第4回定例会で、この点をただすと区は「超高層で建っている役所はいっぱいある」と説明。現に発生する問題への解決策は、一切示されず、もはや開き直りです。

 質問@超高層の新庁舎について、住民や職員の日常的な上下移動の困難は問題ではないのか。また、災害時のエレベーター停止は、防災機能として問題とは考えないのか伺います。

 質問A平常時はもちろん、災害時の業務も踏まえ、新庁舎は低層型が望ましいと思うが、いかがでしょうか。

 新庁舎の事業費について、策定委員会にて合計約400億円と報告がありました。これは国、都所有分などを除くと、約340億円が品川区の持ち出しです。

 品川区は、来年度予算編成に関する依命通達で、コロナ禍による歳入減をあげ、歳出について原則5%マイナスシーリングを各部局に通達しました。

 コロナ禍のなか、困窮する区民への支援や中小そして個人事業主への支援の充実が急がれているのに、区民のための予算は削減を求め、一方で新庁舎には400億円もの税金をかけ、いま進めるとは、間違っています。
現に、世田谷区をはじめ、八千代市、八女市、下田市など、予定していた庁舎建て替えをコロナが収束するまで延期するなどの自治体が相次いでいます。

 質問B400億円もの新庁舎事業費を、どのように捻出するのか。400億円もの新庁舎建設を、コロナ禍で進めるのはやめること。福祉予算を圧迫させるマイナスシーリングは撤回すること。それぞれ、いかがでしょうか。

 策定委員会には「現庁舎の課題」が示されました。その課題とは、例えば「トイレ入り口に階段がある」です。しかし、それは庁舎内にある、数多くのトイレの中の2カ所だけの話で、しかも、近くにバリアフリートイレがあります。

 他に「案内表示が不十分」「将来のICT化を想定した環境の整備」「庁内動線が複雑」などを課題としていますが、いずれも庁舎建設を急ぐ理由にはあたりません。

 さらに、「今新庁舎建設を進めてほしい」という強い区民世論はありません。品川区は、基本構想策定に向け区民アンケートを実施。その自由記述欄には「コストを抑えるべき」などコストに関する意見が20件、「庁舎整備よりも優先すべきことがある」など「新庁舎は不要」という意見も17件寄せられました。

 しかし、それでも、なぜ新庁舎建設を品川区は急ぐのか。それは、品川区がJR開発における利益を最大限保障するために、便宜をはかっているからです。

 区は大規模な大井町再開発「大井プレイス構想」を掲げ、C地区やE地区などの開発を先行的に牽引するため、JR広町社宅の解体を機に、区はJR東日本との共同研究を行い、2018年に協定書を締結。JRによる駅前ホテルやオフィスビル、商業施設などの広町地区が示され、11月下旬に、都市計画決定を狙っています。

 区は、大井町駅前の一等地にある区有地を、区画整理でJRに差し出し、さらに容積率緩和などで建物を超高層化。そして、現庁舎跡に大規模集客施設となる「アリーナ」を建設し、JR開発の利益を最大化します。

 JR開発に品川区が便宜をはかる一方で、区民にはどんな弊害があるのか。駅前一等地の区有地を失い、かわりに区が取得する土地は、地下にりんかい線が走り、建築面積は半分以下に制限がかかる敷地です。

 この新庁舎敷地は、そもそも面積は今より6割しかなく、さらに、その土地も半分以下しか建物に使えないため、必要な床の確保には上に伸ばすしかなく、上下移動や防災上の問題がある超高層になるのです。

 結局は、建設を急ぐ理由も、問題がある超高層になる理由も、全てJR開発の利益を最大化し、大井町再開発を加速させるため。

 区民のための庁舎を、開発利益のために使い、しかもコロナ禍でも多額の税金を使って進めるとは、地方自治体の行う事ではありません。

 質問CJR開発利益の最大化のために、新庁舎を利用して、JRに便宜をはかる広町開発は中止すること。また、新庁舎検討は一旦停止し、必要性を含め区民の意見を聞くべきだと思いますが、いかがでしょうか。

「ツーブロック禁止」「肩より長い髪を下ろしたまま禁止」「下着は白」など、中学校の理不尽な校則は見直しを

 最後に、「ツーブロック禁止」「肩より長い髪を下ろしたまま禁止」「下着は白」など、中学校の理不尽な校則は見直しをです

 区立中学校の理不尽な校則について、具体的な事例や生徒の声を紹介し、見直しを求め一年がたちます。この間、品川区教育委員会は校則について「校長会で教育長より見直しの指導をした」「生活指導主任会でも見直しの検討をしている」と説明。

 また、今年6月には文部科学省より校則の見直しの通達が出され、その内容は「一部の事案において、必要かつ合理的な範囲を逸脱しているのではないかといった旨の指摘もなされている」「校則は学校が教育目的を達成するために必要かつ合理的な範囲において定められるもの」「絶えず積極的に見直さなければなりません」とし、生徒が話し合う機会を作る事やPTAへのアンケート、学校ホームページへの掲載などの事例が紹介されました。

 私は改めて、中学生に話を聞きました。昨年も伺い、今年は中学二年生となった男子生徒です。校則について聞くと「ついに、ツーブロックが認められました」と嬉しそうに話していました。

 今年4月に、2年生になった際、全校集会で校長先生より説明があり、禁止だったツーブロックが認められたのです。

 この生徒は「髪型まで規制されることに息苦しさを感じていた。社会人も先生もツーブロックにしているのに、中学生は禁止とはおかしい。今年は校則が変わった、画期的な年です。自分も初めてツーブロックにしたが、夏は涼しく、かっこいいので気に入っています」と話します。

 しかし、肩より長い髪を下ろしたまま禁止は変更されず、女子生徒からは「男子は髪形禁止が変わったのに、なぜ女子の髪形禁止は変わらないのか。髪を下ろしたままは、好きだし、認めて欲しい。結びたい時は、言われなくても自分で結びます」と話します。

 質問@校則について国は「校則は学校が教育目的を達成するために必要かつ合理的な範囲において定められるもの」「絶えず積極的に見直さなければなりません」と通達を出したが、区教委も同じ認識か、伺います。

 質問Aツーブロック禁止をやめた校則の変更について、校長会で具体的な改善例として情報共有し、全校でツーブロック禁止を見直してほしいが、いかがでしょうか。

 質問Bまた、肩より長い髪を下ろしたままは、なぜ禁止のままなのか、伺います。

 私は改めて、中学校の校則について、昨年と今年の変更点を調べました。見直しに向け検討中の学校もあるとの事ですが、変更されたが、依然として問題がある校則が残っていました。

 例えば髪形については「極端にサイドを短くするモヒカンやツーブロックなどは不可」から「極端にサイドを短くするソフトモヒカンや、ツーブロックなどは不可」に変更されました。

 まず、この学校は、校則変更後もツーブロックは禁止です。また、ソフトモヒカンが新たに禁止となりました。
そして、肩より長い髪を下ろしたままは、禁止のままです。これらの髪形は、いずれも社会では十分通用しています。しかし、校則で禁止とは、このどこが教育目的を達成するために、必要かつ合理的な範囲なのでしょうか。
かつて、ツーブロックなどの髪形禁止について、教育次長は「授業や行事に集中できず、学力の定着や友人関係の構築ができなくなるなど過去の経験や事例に基づくもの」と答弁しました。
ツーブロックだと、授業に集中できない、学力や友人関係に問題が起きる。そんな実態は、どこにもありません。また、人より目立っている、異なっていることで、いじめや友人関係に問題が起きるというのなら、違いを理由にいじめを行うことが問題なのです。

 髪型を個性として認め、どのような自分でありたいか、どのように人から思われたいか、自分らしさとは何かを考え、行動できるよう成長する場が、学校ではないでしょうか。禁止事項を並び立てるのではなく、子どもの権利条約に示された意見表明権を保障し、学校は生徒と正面から向き合うことこそ重要です。

 また、下着の規定も校則が変更されたが、依然として問題が残っています。昨年までは「衛生管理上、男女共に白の下着を着用しましょう」でしたが、今年は「衛生管理上、男女共に白っぽい目立たない下着を着用しましょう」に変更です。色の指定だけでなく、新たに見た目が追加されました。

 「下着は白、は何のためか」の質問に、教育次長は「目立たない色を選ぶという社会常識にのっとり採用しているものと理解」と答弁しました。何色が社会常識なのかが問題ではなく、前回も指摘しましたが、その校則を確認するために、生徒に下着の色を聞くことも、見ることも、重大な人権侵害であり、セクハラです。

 質問C下着の色や目立っているか、どうかを、どのように確認し、何を指導するのか、伺います。

 質問D中学生の下着の色や見た目を校則で指定することは、セクハラだとは思わないのか、伺います。

 多くの生徒が校則で禁止している理由を「社会では通用しないから」との説明を受けています。しかし、例えば品川区役所では、職員の髪形や下着の色について、禁止事項や色の指定はありません。

 社会では決まりはないのに、むしろ学校だけが理不尽に定めているのです。生徒を管理の対象と見るのではなく、個性と多様性が十分に発揮される学校教育を望みます。

 質問E校則について、生徒や保護者にアンケート調査を行い、学校と意見交換を行なうこと。また、校則を学校ホームページに公開し、幅広く意見を募ること。それぞれ、いかがでしょうか。.

 以上で一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

答弁

濱野区長

   私からは、豪雨災害への対応についてお答えを申し上げます。 まずは、避難行動要支援者の個別計画の作成と訓練の実施についてですが、今年度より震災を想定した個別計画の作成を進めており、風水害時にはその計画をできる限り準用することを検討しております。また、訓練につきましては、震災時における避難誘導訓練は町会ごとに実施しておりますが、風水害時に対応した訓練につきましては、避難行動要支援者ごとに実施することを含めて検討しております。 次に、避難施設における生活環境改善のための備蓄についてですが、今年度、簡易ベッドを200台追加で導入するほか、既に備蓄しているエアーマットの活用や、国などからの支援物資を併用して対応してまいります。テントにつきましては、既に備蓄している屋根つきのパーテーションなどにより対応することとしており、区で備蓄することは考えておりません。また、運営マニュアルにつきましては、各自主避難施設、避難場所ごとに作成しておりますが、運営は全て区職員が実施することから、ホームページの公開はいたしません。

 次に、被害施設における新型コロナウイルス感染症対策についてですが、自宅療養者が避難された場合には、体調確認の連絡など療養支援を継続して行えるように庁内で連携することとしております。また、検査が必要な方にも的確に対応できるよう、保健所や医師と連携し対応いたします。また、各自主避難施設、避難場所においても、区民避難所と同様に、感染のおそれのある方と一般に避難される方の避難スペースを分けることとしております。 27次に、避難施設としてのホテル利用につきましては、あくまで区有施設での受入れができない場合の補完的な利用を想定しており、区有施設での避難生活を基本として考えております。 その他のご質問等につきましては、各担当部門よりお答えを申し上げます。

総務部長

 私からは、新庁舎整備計画等についてお答えいたします。 まず、新庁舎における区民および職員の上下階への移動につきましては、利用目的に合わせた円滑な移動が可能となるよう、エレベーターや階段等の適切な配置を計画してまいります。また、災害によるエレベーター停止時でも、職員各自の役割を明確化することで、移動等による防災体制への影響を最小限にする考えです。防災機能が十分に発揮でき、併せて区民からの「分かりにくい」「移動しづらい」という声を改善できる新庁舎を計画してまいります。

 次に、新庁舎建設費用につきましては、基金や起債などの活用を検討しております。マイナスシーリングにつきましては、限られた財源で重点施策が着実に実施できるよう、既存事業についてスクラップ・アンド・ビルドの視点から見直しを行うものであります。なお、生活保護など社会保障に係る扶助費については、シーリングの対象外としております。

 次に、広町開発につきまして、令和2年11月に策定しました大井町駅周辺地域まちづくり方針に沿った適切な土地利用計画に基づき土地を再編し、官民連携して整備を進めてまいります。また、現在、意見フォームにより、新庁舎につきまして区民の皆様の様々なご意見を集約しています。今後もよりよい庁舎となるよう計画を進めてまいります。

教育次長

 私からは、校則に関するご質問にお答えいたします。まず、校則についての国の通達の内容は、区としても同様の認識です。また、校則は公共の場で多くの人々と円滑に生活するための心構えをつくるものであり、各学校が地域や生徒の実態を踏まえながら自律的に定めるものと理解しております。校長・園長連絡会では、これまでも髪型等について話をすることはありますが、校則の見直しの詳細については、生活指導主任会で情報共有しております。

 次に、肩より長い髪についてですが、学校では、生徒の学習や運動の際の安全・衛生面への配慮、身だしなみの1つとして束ねることを日頃から指導しております。

 次に、下着の色についてですが、夏場の白いシャツの下に着用する肌着が目立つ色であれば、教員が目視で容易に確認できるものと理解しております。学校生活は、社内と同じく生徒たちにとっての公的な場であり、かつ地域の方や他校との交流、面接試験等の機会もある中で、社会性を身につけていくために指導しているものと認識しております。また、このような指導は、まだ心身の発達の過程である生徒に対する適切なものであり、セクハラのご指摘とは別次元と考えております。

 最後に、校則の見直しは、既に各学校において生徒や保護者からアンケートを取ったり、生徒会や校区教育協働委員会で協議したりして、生徒や保護者、地域の意見を踏まえた上で行っております。また、ホームページでの公開については、各学校の判断に基づくものと考えております。

再質問

中塚亮区議

 自席より再質問させていただきたいと思います。 まず、豪雨災害です。ホテルでの避難のことですが、区有施設が基本とのことでした。熱海市の土砂災害では、災害発生翌日には全員ホテルに避難できました。自宅を失い、避難生活を余儀なくされた方が引き続き学校の体育館というわけではなく、ホテルに移動すれば避難環境が改善できると思うんですけれども、その辺を伺いたいと思います。
次に、広町開発です。コロナ禍の下、400億円もの税金を使って、駅前の区有地までJRに協力して区画整理し、ホテルやオフィスビル開発に品川区が便宜を図る。一方、品川区は、新庁舎はりんかい線のために建物が建てられる敷地は半分以下の土地に代わり、問題がある超高層となる。庁舎は区民の財産です。400億円は税金です。駅前の区有地も区民の財産です。これらを使ってなぜJR開発に便宜を図るのか伺います。新庁舎建設は半分以下しか建てられない、こんな不利な土地をなぜ受け取るのか。不公平だとは思わないのか伺います。   
最後に、校則です。肩より長い髪ですが、束ねることを日頃から指導です。下ろしたままだと、生徒の学習や運動の際に問題があるとの答弁ですが、そんな実態はありません。必要なら自分で結びます。また、社会人では髪を下ろしたまま受け入れられています。ツーブロックはオーケーになった学校もありました。ならば、髪を下ろしたままも認めるべきです。この禁止事項のどこが教育目的を達成するために必要かつ合理的なのか説明してください。 そして、下着です。教員が目視で容易に確認できる。つまりは、下着を見ている、チェックしているということですか。女子生徒を目視で確認する、指導することがセクハラだと指摘したのです。男性もですが、生徒の下着を見ること、指導すること、これがセクハラだとはなぜ思わないのか。重大な人権侵害はやめるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

再答弁

濱野区長

  私からは、豪雨災害における対応についての再質問にお答えを申し上げます。 先ほども申しましたように、避難施設として使うというのは、普通は区が用意した施設があります。しかし、そうした区有施設で受入れができない場合、要するに容量であるとか、あるいは災害の度合いというようなことでもって受入れが困難な場合、あるいは受入れができない場合、補完的な利用ということで想定しておりまして、その場合にはやむを得ずそういうこともあろうかと思いますが、あくまで区有施設での避難生活を基本ということで考えているところでございます。以上です。

都市整備推進担当部長

 私から中塚議員の再質問にお答えいたします。 広町地区のまちづくりにつきましては、大井町駅周辺地域まちづくり方針に基づき、大規模な土地再編により必要な機能を集積するなど、適正な土地利用計画に従い進めていく方針としております。土地の再編に当たりましては、土地区画整理事業の導入を予定してございまして、JR東日本を含めた各地権者が公平な負担の下に適正な事業計画に基づき進めていくものでございます。JR東日本に便宜を図るといったものではございません。

教育次長

 校則に関する再質問にお答え申し上げます。 まず、髪を束ねることで、安全面、衛生面で懸念されることはないというようなご指摘でございますが、学校の生活の中では、例えばですが、理科の実験や家庭科の調理実習において、髪を束ねていないことにより火がつく、液体がかかるなどのおそれが考えられます。技術の実習や体育では巻き込みによる事故の可能性もございます。衛生面では、給食の配膳時に髪の毛が入る、触れる、つくなどが考えられます。このように長い髪を束ねることは、日常生活の中でも様々な場面で行われているものと理解しているところです。それから、下着の教員からの指導ということでのお話でございますが、通常、夏のいわゆる薄着になったときに目立たない色のものを着用しているという校則に照らして、目視で目立つような形での確認がされているというようなことであれば指導をしているものであり、特に直に見てというようなことを行っているわけではありませんので、人権侵害等のご指摘には当たりません。あくまでも校則にのっとって指導しているものでございます。

再々質問

中塚亮区議

   再々質問を行いたいと思います。 まず、豪雨災害におけるホテルでの避難生活ですけれども、熱海市では、土砂災害の際では事前にホテルと協定があったことが役に立って、災害発生の翌日には全員ホテルに避難をすることができました。そのため、食事や入浴、プライバシーの確保などが可能になり、また、医師や保健師、また支援物資も施設に集中できるようになったので、運営がとても効率的になったと伺いました。豪雨災害、風水害で自宅を失った方が引き続き学校の体育館というわけではなくて、ホテルに移動することは環境改善につながると思うんですね。ぜひとも実施していただきたいと思いますが、改めていかがでしょうか。

 広町開発ですけれども、適切だとおっしゃいますが、新庁舎の建設地は半分以下しか建物が建てられない。こんな不利な土地をなぜ受け取るのか。明らかに不公平だと思います。そこまでしてJRが進めるホテルやオフィスビル開発に品川区は便宜を図る。そして新庁舎に400億円、これは区民の税金です。新庁舎は一旦中止して、今はコロナ対策こそ優先すべきです。こうした支出は区民支援にこそ充てるべきです。36億円かけて新庁舎は耐震補強工事を行い、あと15年もつのですから、中止すべきだと改めて思いますが、いかがでしょうか。

 最後に、校則です。下着の色は目視で容易に確認できると。生徒の下着のチェックをするのはやめてほしい。これは重大な人権侵害発言です。人権感覚がない。下着を容易に目視で確認できるなんて、先生や教育委員会がそういう目で生徒を見ているのかと思うと、生徒が見られているかと思うと、これは重大な問題です。こんな学校だったら行きたくないと思う生徒もいると思います。私は教育長に伺いたい。下着をチェックする、目視で確認する。やめていただきたい。教育長に教育次長の先ほどの答弁の撤回を求めますが、いかがでしょうか。

再々答弁

濱野区長

 災害時の避難施設のホテル利用という再質問でございます。もちろん一般的には避難は、それぞれの学校、あるいはそうした区の施設に避難をしていただくというのが原則であります。したがって、まずそこをしっかりと用意をしていくというのが我々の第一の務めであります。しかし、どうしても区有施設で受け入れられない場合、そういう意味では補完的な利用を想定しておりまして、いわゆる組合との協定も結んでおるわけであります。区内のホテル旅館組合と災害時協力協定を締結しているわけであります。しかし、できるだけこれは区の施設で受け入れたいということで、先ほどのような答弁、補完的な利用をホテル等については考えているということでございます。 以上です。

総務部長

中塚議員の再々質問にお答えいたします。 新庁舎の部分で不公平があるのではないかということですけれども、やはり区が所有している土地をどのように有効に活用するか。それは大井町の再編ということで最終的に公平に使っていこうという形でございます。当然便利になるところも多くあると思います。それと、今現在、区民のアンケートを取ったところ、防災に対する備えをしてほしいというところがすごく高い形です。一度耐震はしておりますけれども、それで万全だという形にはならないような状況も今後考えられます。そういった意味で、最大の防災の拠点として使えるような新庁舎に変えていきたいというふうに考えております。様々区民要望等も受けておりますし、策定委員会等でもご意見を受けておりますので、そういった中でよりよい庁舎を目指していきたいと思っております。

教育次長

  校則に関する再々質問についてお答えをさせていただきます。 目立たない色のものを着用というようなことで校則があれば、学校生活、日常生活の中で、薄手の着用になったときに目視でそれが目立つというようなものであれば指導をしているということであって、一つ一つ中身を確認しているものではないというようなことを申し添えさせていただきまして、人権侵害には当たらないということで考えているところです。

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